まえあしの恋する彼女達

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真向かいに座ってたAが笑いすぎて涙が出てる目を擦りながらこっちへ来る。


途端手を握られて真剣な顔してのぞき込まれた。


「･･･私じゃあかん？」





マジか。。。


関西弁が初めて可愛く聞こえたわ。


「･･･あかん･･･ことない。」「違う！！」


ってえ？そこもなの？


プリプリしてるAを他所に内心ドキドキしてる。


正直女の子としてなんか意識してなかったのに毎日いろいろ話してたら気を許しちゃってて･･･


今まじまじとAの全体を眺めみると
結構いい女だった事に今更ながら気付く。




いや、だから関西のノリのアクが強すぎて全部がボヤけてんだって！


「あっ！今こいつよく見たら結構イケてるやんって思ったやろ？」


どき。


「･･･思ってねえし。」


「やだあ。玉ちゃん、顔に書いてあるからドキドキしちゃうー。」



･･･やっぱからかわれてんじゃん、オレ。


「じゃ、今日撮影終わったら家来て？」


ピロンて住所送って来てるし。


訝しげに見るオレに


「本気やから。」





･･･だから急に真面目になるとドキッとすんだって！







ドキドキしながらインターフォン鳴らすとラフな格好で迎えてくれるAに更に心臓が跳ね上がる。


開口一番


「私といる時は全部関西弁ね？」


じゃないと付き合う意味ないしって。


そんな身も蓋も無い言い方する？


Aがちょっとでもオレに気があるんじゃね？て期待しちゃってたのに。え？オレ期待してんのか？



「お風呂入っといでよ？」



･･････早速っすか。


変に期待しながら風呂から上がるとビール出してくれた。


カンパーイって。



なんだ？これ。楽しいんだけど。


「今日撮影どやった？」


「うーん。やっぱだいぶ難しかったかなあー。」


「ブッブー！」



「マジか･･･。」


「関西弁以外禁止やっちゅうねん。」


キレ気味だし。え？オレ仮にも彼氏だろ？


「ちょっ、それ喋れなくなるからちょっとだけ止めない？」「やめへんよ。」



･･･まいった。


マジで喋らんねえじゃん。




「罰ゲームしよっか。」


ニコニコしてる顔がもう恐怖でしかないんだけど！


「玉ちゃん語出た瞬間ちゅうしちゃいまーす！」


え？それ罰ゲームなのか？！


なんなら今すぐそれしたい「あ、わざとは無しやからね？」


･･･読まれ過ぎててマジ怖い。。。

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