キミの襟足にキスがしたい

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「えっ？･･･太輔っ？」





太輔に後ろから抱きしめられて
服に手をかけられてる。





こうなる事は予想できたよね？




私の部屋で少し飲み直して
付き合ってた時の空気はあっという間に戻って。



でもやっぱりお互い久しぶりだからなんだか照れくさくて、



･･････でも、太輔に対するわだかまりも消えてはなくて。









それでも、求められると断れない。
太輔にまだ抱かれたいって思ってしまうんだ。




あっという間に剥ぎ取られた服、
勝手知ったる太輔は部屋のリモコンの電気を消して私を寝室まで連れて行った。



優しくベットまで誘導されて
でも、太輔の目がめちゃくちゃ真剣に私を欲してて




･･･覚えてる。
太輔に抱かれる私を。
体が、もう条件反射のように太輔を求めてる。





途端、何かに気が付いたように動きが止まった太輔。








「･･････持ってない、今。」


「あ･･･、」







そうだよ。
持ってて準備万端の方が引くしそれでいいんだ。







「私、別れた時全部捨てちゃったんだ、」


「･･･そっか。」


「「･････････、」」



「買ってくる。待ってて、」


「いや、いいよ？今日はやめとこ？」





そもそも私、まだ返事出来てない。
すればいいんだけど、踏ん切りがついてなくて、言葉に出来ないんだ。



このままなし崩しに抱かれて自分自身うやむやにしてもいいかって思ってた気持ちを思い直した。



それでも太輔はすぐさま立ち上がって買ってくるから、と出て行ってしまった。



甘ったるい空気だけを残して一人取り残されると
半裸の私がなんだか情けなくてとりあえず今脱がされた服にもう一度袖を通す。



そこのコンビニだからきっとすぐ戻ってくる。
だからシャワーして待ってる訳にも行かないし
そもそもシャワーなんかしたらその気満々だし。



いや、満々っていうか、断れない自分をどう説明したらいいんだろう。



理性と感情の狭間で葛藤しながら
寝室のベットの前で行ったり来たり。






ガチャっと玄関の扉が開いて
太輔だってわかるけど、エントランスの鍵はどうやって開けたんだろう。



誰かが開けたタイミングで入ってきたんだろう、と勝手に思って玄関まで迎えに行くと、信じられない人が太輔と並んで満面の笑みでそこに立っていた。

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