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電車を降りて、家までの道を太輔と肩を並べて歩く。
ついこの前まで、それが当たり前だったのに
そわそわして落ち着かないったらない。
何を切り出されるんだろう、
聞きたくない気持ちが大きくて早く家に帰りたくて足早になってしまう。
それなのに太輔はちょっと待って、と足を止めた。
「森、と、別れたんだ。」
「・・・・・・え?」
私が見た事のない太輔の苦虫を噛み潰したような顔。
「実は・・・Aに言えなかったこと、あって。」
「う、うん、」
「Aと付き合ってる時に一度、森とそういう関係になって、」
「はい?」
う、浮気してたの?
信じらんない、いつ?
私、ずっと騙されてたって事?
なんのカミングアウトよ、って頭くらくらしてきた所で、太輔が座らない?とすぐそこの公園を指さす。
太輔はいつも優しかったし、私の事見てくれてると思ってた。
だから別れ話が出た時も信じられないまんま、別れたんだけど、
・・・二股、掛けられてたってこと、なの?
心臓が気持ち悪くどくどくと波打って気分が悪い。
太輔が私の背中に手を当ててベンチまで誘導してくれようとしたんだけど、思わずやめて、とその手を払いのけた。
「ごめん、酔っ払ってたんだ。課での飲み会の後、A、先に帰った時あったろ?その時よくわかんないんだけど気が付いたら森とホテルにいて、」
「・・・・・・、」
「その後、付き合ってって言われたんだけど、俺彼女いるって断ってさ、でもその相手がAだって知られちゃって。付き合ってくれなかったらこの事Aに話すって、脅されたっていうか、さ、」
「知られちゃって?」
「・・・携帯、見られてた、」
信じられない。
森さんの策略に思いっきりハマってるじゃん、
っていうか脅されたって結局、太輔は森さんと仲良くやってたんじゃん?
「正直、朝目が覚めた時、裸で寝てる森を見てAとは終わったと思ったよ。A、いつも浮気する男は許せないって言ってただろ?あー、俺終わったって。」
「だから私振られたんだ?」
そうだね、太輔がそんな事をしたと知れば
私は絶対に許せなかったし自分から別れを切り出してたはず。
それなのに、その事実を言わずに太輔は私から離れてったんだ。
「・・・ずるいよ、ずるすぎる、」
「ごめん、本当にごめんっ、」
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みん(プロフ) - Haruさん» 移行ありがとうございます〜ミツはすでに居なくなったら寂しい人ポジには入ってきたから後は太輔をどこかへ...歌手のミツ見てみたいです(ソロ) (2021年4月8日 20時) (レス) id: 299204cd01 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» お忙しい中覗いてくれてありがとー!あやかちゃんは意外と藤北推しだしどっちに転んでもいいかしらぁ?(笑) (2021年4月7日 21時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 久しぶりにきたら、もう1話終わっててびっくり!太輔とミツどっちをとるかのせめぎ合い楽しいな(^^) (2021年4月6日 21時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ninaさん» 私もね、ほんと、とりあえずビール飲みながら頭撫でくりまわしたいんですよとりあえず(笑)玉ちゃんのモデル設定にまで思いを馳せて頂いてありがとうございます!玉ちゃんに至ってはまだまだ未定です考えます(笑)またメッセ見てくださいねー♪ (2021年4月6日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» 歌ってほしいよねー(笑)期待に応えられるかわかりません!(笑) (2021年4月6日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2021年2月19日 14時