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「うまーい!酒も飲んでい?」
「いいけど・・・ね、まだ血が滲んでる、」
目の上や唇の端が赤黒くアザができていて
唇の端が特に酷い。
せめて絆創膏、と立ち上がり薬箱を持って彼の傍に座った。
「貼るよ?」
返事を待たずぺたっと貼り付けると、いて、と眉を下げて笑ってるし。
「・・・ふふ。お姉さん、優しいね。」
にっこりと私を見上げるその顔。
お風呂上がりのこざっぱりした姿と
それに反した濡れた瞳が妖艶で思わず目をそらした。
「ね。喧嘩でもしたの?どうしてこんな怪我・・・。」
何か話さなきゃ、と思わず核心についてしまう。
踏み込んだかな、と心配になって顔を上げると
なんてことないように喉を鳴らしてビールをぐびぐびと飲んでいた。
「ちょっとさ、・・・追われてんのよ、俺。いや、犯罪とかじゃないよ?ないんだけど、ちょっと追いかけられてて、さ?で、ついつい乱闘に?」
「え、なんで??」
「っていうか、お姉さん、俺の事、知らない?」
じ、っと、見つめられてそんな事聞かれても・・・
「・・・知り合いだった?」
どこかで会ったことある人だったの?
だから私に会いにマンションの下に?
うーん、まったく覚えがない。
「ごめんなさい、どこかで会ってたの?覚えてない。」
よくわからないままとりあえず頭を下げると
可笑しそうに声を上げて笑ってる。
「謝らなくていいって。そっか。そうなんだ。」
なにがよ。
「っていうか、名前は?」
名前聞いたら少しは思い出せるかもしれない。
「俺、ミツ。ミツって呼んで?」
「う、ん、ミツ、ね。いや、フルネームは?」
ミツにも聞き覚えなくてそう訊ねるも
そんなの別にどーでもよくね?と流された。
「お姉さんは、姫野Aさんでしょ?」
「え?!やっぱり私の事知ってるの??」
おかしい、こんな可愛い子なら忘れないと思うけど・・・
頭を捻ってると彼は面白そうに笑ってここ、と指さしたチェストの上。
「ここに書いてある。可愛い名前だね。」
彼の指先には電気代の領収書が置かれてあった。
「・・・やっぱり初対面??」
「どっかですれ違ってなけりゃそうかもね。」
「なによ、何言ってんのかよくわかんない子ね。」
「ふふっ、まあいいじゃん。俺、優しい女の人に拾われて今超幸せー。」
・・・いや、もう意味わかんない。
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みん(プロフ) - Haruさん» 移行ありがとうございます〜ミツはすでに居なくなったら寂しい人ポジには入ってきたから後は太輔をどこかへ...歌手のミツ見てみたいです(ソロ) (2021年4月8日 20時) (レス) id: 299204cd01 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» お忙しい中覗いてくれてありがとー!あやかちゃんは意外と藤北推しだしどっちに転んでもいいかしらぁ?(笑) (2021年4月7日 21時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 久しぶりにきたら、もう1話終わっててびっくり!太輔とミツどっちをとるかのせめぎ合い楽しいな(^^) (2021年4月6日 21時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ninaさん» 私もね、ほんと、とりあえずビール飲みながら頭撫でくりまわしたいんですよとりあえず(笑)玉ちゃんのモデル設定にまで思いを馳せて頂いてありがとうございます!玉ちゃんに至ってはまだまだ未定です考えます(笑)またメッセ見てくださいねー♪ (2021年4月6日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» 歌ってほしいよねー(笑)期待に応えられるかわかりません!(笑) (2021年4月6日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2021年2月19日 14時