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また、自然と絡められる指。



悪いけど私ね?こんな風に男の人と、手を繋いで歩いた事なんてないの。


だからどうしても緊張してしまう、というかその一点に集中してしまって何も考えられない。





二階堂くんも、何も言わず、黙々と歩いてて
着いた先はスポッチャだった。





「・・・ここ?」


「ここ。」


「私、来たことない。」


「俺もー、」




いやっ、でも入るのっ?
でもその手に握られてる以上は
私は二階堂くんの従順な飼い犬のようについて行くしかないから。




「ボウリング?ダーツ?卓球とか?」


「・・・あの、私、どれも出来ない・・・。」


「マジ?ビリヤードは?」




虚しく首を振る。
私ってなんてつまんない人間なんだろう。
どれもやった事はあるんだけど
笑われるレベルで何も出来なかったんだけど。




「・・・じゃあ、しゃあない。ここにすっか。」



私の意見なんてもう聞く様子もない二階堂くんにドキドキしながら連れてこられた所はなんて事ない。カラオケの個室の中だった。






「でも、歌えないっ。」



恥ずかしいでしょ。
二階堂くんの前で歌歌うの?馬鹿じゃないの?



「まあ、いいじゃん。二人っきりになれるし
。」



そう言われると途端、なんでこの広さなのに密着して座ってんの?って思わず仰け反ってしまう。




隣の部屋からは陽気に気持ちよさそうに歌ってる女の人の歌声が聞こえて・・・なんだろう、この空間。





「喉乾いた。何にする?」


「じゃ、じゃ、アイスティーにしような。」


「・・・そこはレモンスカッシュじゃなくていいのー?」




ひぇっ。
さっきレモン味のキスがどうの、って言ってたのがフラッシュバックする。



こ、ここここここで?
レモン味のそれを、?



待って待って待って覚悟なんて出来てないし




・・・って。
ニマッて笑ってる二階堂くんに、冷静になれた。
からかわれてるだけだ。





って思ったのに!!









「アイスティーとレモンスカッシュでございます。」




二階堂くんの前に置かれたシュワシュワの泡立つコップを意味深に見つめてしまう。




そんな私の目を見つめながら
コップをそのまま口に運んでゴクン、と一口飲む二階堂くんが今までと全然違う雰囲気を纏ってて一気に怖くなった。







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設定タグ:北山宏光 , 二階堂高嗣 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
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Haru(プロフ) - さっこさん» ありがたいですー(T_T)伝わってるかな?わかりにくいかな?って本当に心配になるもので(--;)え。遠慮なくコメント頂ければ嬉しいです♪さぁ、これから第3章、お楽しみに!むふふ。 (2020年3月14日 15時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 私はこのお話大好きですよ!って、改めて言わなくても知ってますよね(笑)私ばっかりコメント連続してて、さすがに他の方が書くまで控えようと思ったんですが、意思が弱すぎました…。お兄ちゃんの自覚と、周りの気付きによって変わっていく事に期待してます! (2020年3月13日 22時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» いえいえー、毎回ありがとうございます!!さっこさんの願望。。。言いたいけど内緒にしときます!(笑)最後までお付き合いくださいー♪ (2020年3月6日 18時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 何か毎回コメントしつこくてすいません…( ; ; )終わりまでストーリーが見えた?うわぁぁ、めちゃくちゃ気になります!早く書きたくて仕方ないなんて、読み手としては楽しみで嬉しい限りです!…あれ?何となく私の願望は叶わないような気がしてきたんですけど(笑) (2020年3月6日 12時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» それがですね、一気に終わりまでストーリーが見えて早く書きたくて仕方なくなりました(笑)大きな流れは考えて書き始めるんですがどうしても途中ふらふらしてしまって(--;)でももう決まりましたので迷いなく書き進めたいと思います!妹ちゃんの行く末を見届けて下さい! (2020年3月6日 12時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Haru | 作成日時:2019年10月20日 11時

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