オレの妹の恋愛事情。２

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「じゃあ、なんで泣いてんだよ。」



頭をポンポンと撫でられると
私は途端、幼い頃のお兄ちゃんに甘えてた子供に戻ってしまう。




「･･･二階堂くんの事、好きだよ。」


「おぉ。」


「でもっ、よくわかんないの。二階堂くんが私をどうしたいのか。」


「･･･付き合うって話にはなってねーんだな？」


「･･･なって、ない。」




好きだ、と言われただけ。
それは、どういう意味だったのか、私にはわからない。



「やっぱり兄ちゃんが「バカっ。お兄ちゃんが出てくるとややこしいのっ。」


「･･･でも、おまえがそんな泣いてんなら黙ってらんねーよ。」


「もう、いいの。諦めるから。だからお兄ちゃんは何もしないでいいの。」






そう言うとお兄ちゃんは小さくため息をついてベンチに座り直した。




「よくわかんねーよ。」




だよね。
甘えたくったって軽井沢であった事や
私の気持ちを全部お兄ちゃんに話すほど私もブラコンじゃないのよ。



「でも、聞いてくれてありがと。」



いつもは最初からブチ切れて話にもなんなかったお兄ちゃんが初めて前向きな事言ってくれたから嬉しかった。



「聞くだけならいくらでも聞けるよ。おまえが隠すからだろ？いっつも。」


「だってお兄ちゃん基本、反対しかしないし邪魔しかしないもん。そりゃ隠したくもなるって。」


「誰が邪魔してんだっ。どんな男が見極めてるだけだろ？」


「･･････二階堂くんは、応援したくなったの？」


「あいつがって訳じゃねーけど。･･･ただ、Aがいつもより本気っぽかったからさ。」





･･･全部見抜かれてんじゃん。



結局お兄ちゃんには敵わないな。



そうだよ。
いつも片想いだけどこんなに好きになったのは久しぶりだよ。


だってあんな風に好きだって言われたり
優しく見つめられたりさ？
そんな事されたら･･･






＿＿＿＿＿勘違いさせる気？




太田さんの言葉がまた、よみがえる。




そっか。そうだよね。
そういう、思わせぶりな事するのが二階堂くんなんだ。



だからやっぱり私はこの気持ちに蓋をしよう。

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