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「ごめんな、A、多分勘違いしてる。」
「・・・勘違い?」
「何を知ってるか、聞かせて?」
太田さんと、
太田さんと、ホテル、入ったんでしょ?
そう聞けばいいんだろうけど
そんな事を聞くことがおこがましいような気がして・・・聞けないよ。
そう思ってしまうのはやっぱり自分に自信がないからだ。
私なんかを好きになってくれた二階堂くんに
私だけを見て、なんて図々しくて言えない。
「A?」
「ご、ごめん、二階堂くん、私っ、」
わかんない。
涙出てくるんだけどっ、
だからキャパオーバーなんだって。
混乱してどう答えていいかわからなくて
二階堂くんは優しくて
色んな想いがグチャグチャで溢れ出る涙を見られないように指で拭った。
「ごめんっ、ごめんな?」
そんな、私を抱き寄せてくる二階堂くん。
「ずるい聞き方してごめん。Aがどこまで知ってるかって気になったから。でも、全部言うから。」
土曜日、私と別れてから太田さんと偶然会ったこと
太田さんの、ストーカーから守るために抱き合って彼氏のフリをしたこと。
そのまま、ホテルに入ったこと
全部、話してくれた。
「そう、だったんだ・・・」
「話すつもり無かったほんとは。だって何もなかったんだし。変な心配かけたくなかったから。Aが俺を避けてる原因がそこだと気付きもしなくてさ?」
「私・・・聞くのが怖かったの。川井くんが、見たんだって。二階堂くんと太田さんがホテルに入るとこ。それを昨日カナから聞いて、どうしたらいいかわからなかった、」
「川井に見られてたのか。そっかぁ。それでか。」
はぁーっと深く息を吐いた二階堂くん。
「でも、それならそうで聞いて欲しかったよ。俺達、付き合ってんだろ?」
「・・・太田さんとも付き合ってるのかって思ったの。」
「は?俺が二股かけてるって思ったの??」
うん、と頷く私に二階堂くんはマジか、とまたため息。
「俺ってそんな信用ない?」
「・・・私が、自信ないの。ほんとに私でいいの?って思っちゃって。二階堂くんの彼女なんて、信じられないくらい嬉しくて。」
私をじっと見つめてくる二階堂くんの視線が痛くて
避けるように俯いた瞬間、すくい上げるように二階堂くんの唇が私の唇を塞ぐ。
抱きしめられて激しくなるキスに
またキャパオーバーで涙が頬を伝った。
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Haru(プロフ) - さっこさん» ありがたいですー(T_T)伝わってるかな?わかりにくいかな?って本当に心配になるもので(--;)え。遠慮なくコメント頂ければ嬉しいです♪さぁ、これから第3章、お楽しみに!むふふ。 (2020年3月14日 15時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 私はこのお話大好きですよ!って、改めて言わなくても知ってますよね(笑)私ばっかりコメント連続してて、さすがに他の方が書くまで控えようと思ったんですが、意思が弱すぎました…。お兄ちゃんの自覚と、周りの気付きによって変わっていく事に期待してます! (2020年3月13日 22時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» いえいえー、毎回ありがとうございます!!さっこさんの願望。。。言いたいけど内緒にしときます!(笑)最後までお付き合いくださいー♪ (2020年3月6日 18時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 何か毎回コメントしつこくてすいません…( ; ; )終わりまでストーリーが見えた?うわぁぁ、めちゃくちゃ気になります!早く書きたくて仕方ないなんて、読み手としては楽しみで嬉しい限りです!…あれ?何となく私の願望は叶わないような気がしてきたんですけど(笑) (2020年3月6日 12時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» それがですね、一気に終わりまでストーリーが見えて早く書きたくて仕方なくなりました(笑)大きな流れは考えて書き始めるんですがどうしても途中ふらふらしてしまって(--;)でももう決まりましたので迷いなく書き進めたいと思います!妹ちゃんの行く末を見届けて下さい! (2020年3月6日 12時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年10月20日 11時