75 二階堂side ページ29
行こ、そう言って太田はグイグイと俺の腕を引っ張る。
どんな男か見たいけど・・・
太田が必死でごめんね、って謝るから言われるがまんま。
ホテル街に足を踏み入れてもまだまだ歩いてく。
「どうすんの?このまま行くと抜けちゃうよ?」
「う、うん、どうしよ、」
立ち止まって俺を見上げてる。
「・・・入ってくれない?」
・・・・え
「ここまで来て入ったとこ見せたら諦めてくれると思う。」
「いやっ、でも、」
「なんにもしないよ?」
途端、悪戯っぽく見つめられて気が抜けるわ。
「俺だってなんもしねーけどさ。」
「じゃあ問題ないじゃん。もう終電も終わったよ。ついでに泊まろ?」
あ、終電・・・忘れてたじゃん。
腕時計を確認してあちゃ、ってなる。
「しゃーねーな。付き合ってやるか。」
「ごめん、ニカ。恩に着るっ。」
「つかそのストーカーはどーやって帰るんだろな。」
「知らない。ネカフェでも行ってくれたらいいけど。」
耳元でコソコソと話しながら
なんも意識せず後ろを振り返るとマジでいた。
電柱からこっそり覗いてる男!!!
怖っ。。。。
「太田も変なやつ引き寄せるな。あいつやべー、マジで。」
「・・・うん。私、つくづく男運、ない。」
はぁ、とため息を付く太田と目の前のホテルに入った。
・
「なんか・・・思い出すね、前もこういうとこ、来た。」
それを言うな。
俺はほぼ記憶ないけど太田はどこまで覚えてんだろ・・・。
「太田、あん時はさ、俺マジで覚えてなくて、」
「いいよ、気にしないでって。」
つってもさ。
こういうとこ来ちゃうと当時の事このままうやむやにしてるのが悪い気がしたんだって。
二人で離れてベットに座る。
しばらく沈黙が続いた後太田はポツリと呟いた。
「・・・北山さんと、どうなった?」
「あ、あぁ。付き合ってる。」
軽井沢で「北山さんの事も勘違いさせる気?」って言ってた太田。
あれからその事、ちゃんと話出来てなかった。
やっぱり面白くないんだよな。俺に彼女出来るの。
でも、これを機会に言っとこう。
「俺、北山の事本気なんだ。この前、太田から気持ち聞いたけど、・・・その、」
「・・・うん、わかった。これからもいい同期でいて?」
最後まで言い切れなかったけど太田もそう言ってくれてほっとした。
これで、俺達、前みたいになれるよな?
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Haru(プロフ) - さっこさん» ありがたいですー(T_T)伝わってるかな?わかりにくいかな?って本当に心配になるもので(--;)え。遠慮なくコメント頂ければ嬉しいです♪さぁ、これから第3章、お楽しみに!むふふ。 (2020年3月14日 15時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 私はこのお話大好きですよ!って、改めて言わなくても知ってますよね(笑)私ばっかりコメント連続してて、さすがに他の方が書くまで控えようと思ったんですが、意思が弱すぎました…。お兄ちゃんの自覚と、周りの気付きによって変わっていく事に期待してます! (2020年3月13日 22時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» いえいえー、毎回ありがとうございます!!さっこさんの願望。。。言いたいけど内緒にしときます!(笑)最後までお付き合いくださいー♪ (2020年3月6日 18時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 何か毎回コメントしつこくてすいません…( ; ; )終わりまでストーリーが見えた?うわぁぁ、めちゃくちゃ気になります!早く書きたくて仕方ないなんて、読み手としては楽しみで嬉しい限りです!…あれ?何となく私の願望は叶わないような気がしてきたんですけど(笑) (2020年3月6日 12時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» それがですね、一気に終わりまでストーリーが見えて早く書きたくて仕方なくなりました(笑)大きな流れは考えて書き始めるんですがどうしても途中ふらふらしてしまって(--;)でももう決まりましたので迷いなく書き進めたいと思います!妹ちゃんの行く末を見届けて下さい! (2020年3月6日 12時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年10月20日 11時