72 宏光side ページ26
「わ、兄貴、おったんか!」
「いや、いるだろ、普通に見えてただろっ?」
「へぇ〜、Aちゃんが可愛くて他に何も見えてへんかったわぁ、」
「きゃははっ、大倉くん、おもしろーい!」
いや、ぜんっぜん面白くねーだろっ?!
つかさ、既に口説きに入ってる大倉に背筋が寒くなる。
それでもまったくそんな風に思ってないAに救われるっちゃあ救われるけど・・・
いいよな。
あんな感じでサラッとAを褒められる大倉の立場が羨ましい、今。
いや、かと言ってあんな風に女口説いた事なんてねーけど。
イライラしてる俺にお構い無しで
相変わらず大倉はAをロックオンしてるし。
「大倉くん、お兄ちゃんとこれから飲むんでしょ?私、片付けたら部屋行っとくからごゆっくり。」
「ちゃうよ。今日はAちゃんに会いに来たから。」
「え?」
「部屋行っといてー、兄貴は。」
試すような大倉の口調。
確かに俺はなんもしねーって言ったばっかだよ。
でもな、それは無理だろっ!
「行くわけねーだろっ?三人で飲めばいいだろうが、三人でっ!」
キレ気味の俺に分かりやすく呆れたようにため息をつかれたけど、大倉?いきなり二人きりにさせる程俺も人間出来てねーからなっ?
「嫌やわー。俺はAちゃんと話したいねん。じゃあ二人でオシャレなお店にでも行こっか」
そう言うなりAの腕を取って玄関に向かってる。
「えっ?大倉くん??」
「チャリンコ後ろ乗ってな〜、」
「てめ!大倉っ!!」
後からすかさず付いてった俺にまた冷ややかな目が突き刺さる。
「・・・お兄ちゃんは、夕飯の後片付け、やらなあかんやろ?」
「えっ、いや、大倉くん?」
こんな事言われて
いつもの俺ならブチ切れて絶対Aを離さなかったはずだ。
でも、俺はAの兄貴としてい続けたい
そう強く思ったのは嘘じゃないから。
兄貴として、これは送り出すのが普通なのか
とか考えてる間に大倉の不敵な笑みと共にAがドアの隙間から消えてった。
ダメだ、やっぱりルミに会いたい・・・、
あとは場合によっちゃ二階堂に話を付けないと。
これはれっきとした兄貴としての仕事だ。
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Haru(プロフ) - さっこさん» ありがたいですー(T_T)伝わってるかな?わかりにくいかな?って本当に心配になるもので(--;)え。遠慮なくコメント頂ければ嬉しいです♪さぁ、これから第3章、お楽しみに!むふふ。 (2020年3月14日 15時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 私はこのお話大好きですよ!って、改めて言わなくても知ってますよね(笑)私ばっかりコメント連続してて、さすがに他の方が書くまで控えようと思ったんですが、意思が弱すぎました…。お兄ちゃんの自覚と、周りの気付きによって変わっていく事に期待してます! (2020年3月13日 22時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» いえいえー、毎回ありがとうございます!!さっこさんの願望。。。言いたいけど内緒にしときます!(笑)最後までお付き合いくださいー♪ (2020年3月6日 18時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 何か毎回コメントしつこくてすいません…( ; ; )終わりまでストーリーが見えた?うわぁぁ、めちゃくちゃ気になります!早く書きたくて仕方ないなんて、読み手としては楽しみで嬉しい限りです!…あれ?何となく私の願望は叶わないような気がしてきたんですけど(笑) (2020年3月6日 12時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» それがですね、一気に終わりまでストーリーが見えて早く書きたくて仕方なくなりました(笑)大きな流れは考えて書き始めるんですがどうしても途中ふらふらしてしまって(--;)でももう決まりましたので迷いなく書き進めたいと思います!妹ちゃんの行く末を見届けて下さい! (2020年3月6日 12時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年10月20日 11時