62 宏光side ページ16
「言えるかよ・・・、」
言えるわけないだろ。
ってか、ほんとにこの気持ちは俺がAを女として好きって事・・・なのか?
「まぁ、言ったところでAちゃんも困るだけやろけどな。」
「そうだよ。困らせてどーすんだ。気持ち悪がられて一緒にもいられなくなるだろ。」
「つかおまえ、自分の気持ちに気付いてもまだ家族ごっこやるつもりなんか?」
・・・・・・・?
もう、俺は、Aの兄貴でいられなくなんのか?
大倉の言葉があまりにも衝撃で俺は大倉の顔を目を見開いて見てしまう。
「なに鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔してんねん。」
小馬鹿にして笑う大倉。
大倉はどこまで俺らの未来が見えてるんだろう?
そして、俺はこれからのこと、ちゃんと考えないとこのままではいられないんだ、っていう事がじわじわとわかってきて混乱する。
でも、でも、確かな事だけは一つ。
「俺は、どんな形であれ、あいつの兄貴でい続けてーよ・・・、」
今度は驚いたように俺を見てくる大倉。
「じゃあ、何も言わへんって事?」
「・・・言ってもしょーがねー事は言わねーよ。」
「ほんまやな?」
「ああ。」
「じゃあ俺のライバルは二階堂だけって事でいいんやな?」
「・・・ああ。」
「邪魔すんなよ?」
「・・・・・・それはっ、」
「おまえが邪魔してたせいでAちゃん今まで男に免疫ない人生になってもーたんやん。兄貴ならそんな邪魔せーへん。」
「いやっ、でもそれはな?」
「そこ割り切らな、マジでおまえいつまで経ってもAちゃんへの気持ち、変わらへんままやぞ?」
「いやっ、それとこれとは、」
ジト目の大倉の顔が全てを語ってる。
もう、俺はAの恋にとやかく言える立場じゃないって事を。
項垂れる俺に
「気に入らんねやったら自分のものにすればええだけの話しや。それが出来ひんねやったら黙っとけ。」
容赦ない大倉の言葉。
でも、それは正論、なのかもしれない。
「でも、俺は二階堂だけは認めねーよ。」
弱々しく言うと
大倉はふっと笑って
「それは正常な兄貴の判断や。」
なんて言うから少しほっとする。
自分が兄貴として出来る事なんて何も無いような気すらしてくる。
つか、兄貴って妹の恋をどれくらい許容するものなんだろう?
それすらわかんないくらい
今の俺は混乱していた。
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Haru(プロフ) - さっこさん» ありがたいですー(T_T)伝わってるかな?わかりにくいかな?って本当に心配になるもので(--;)え。遠慮なくコメント頂ければ嬉しいです♪さぁ、これから第3章、お楽しみに!むふふ。 (2020年3月14日 15時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 私はこのお話大好きですよ!って、改めて言わなくても知ってますよね(笑)私ばっかりコメント連続してて、さすがに他の方が書くまで控えようと思ったんですが、意思が弱すぎました…。お兄ちゃんの自覚と、周りの気付きによって変わっていく事に期待してます! (2020年3月13日 22時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» いえいえー、毎回ありがとうございます!!さっこさんの願望。。。言いたいけど内緒にしときます!(笑)最後までお付き合いくださいー♪ (2020年3月6日 18時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 何か毎回コメントしつこくてすいません…( ; ; )終わりまでストーリーが見えた?うわぁぁ、めちゃくちゃ気になります!早く書きたくて仕方ないなんて、読み手としては楽しみで嬉しい限りです!…あれ?何となく私の願望は叶わないような気がしてきたんですけど(笑) (2020年3月6日 12時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» それがですね、一気に終わりまでストーリーが見えて早く書きたくて仕方なくなりました(笑)大きな流れは考えて書き始めるんですがどうしても途中ふらふらしてしまって(--;)でももう決まりましたので迷いなく書き進めたいと思います!妹ちゃんの行く末を見届けて下さい! (2020年3月6日 12時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年10月20日 11時