オレの妹の恋愛事情。２

５８ 宏光side ページ12

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結局、二階堂はどうしたいわけ？




今日Aと会うって事は、それなりにそういう対象として見てるって事だろ？







でも･･･軽井沢帰りのAの涙が痛々しくて
妹を泣かせやがってって内心イライラ。



でも、Aは本気だった。
今まではふわふわと浮かれてただけに見えてたけど
軽井沢の帰り、駅まで迎えに行ったあの日。



車から降りてきたAの顔は二階堂を本気で好きだってすぐにわかったから。




だから




いつまでもいじけてねーで俺も兄貴として、そろそろAの幸せってのを考えてやんなきゃなのかなって。



ちょっと大人になってやんなきゃって。
なんかあったら俺が駆け付けてやるし
Aの幸せを俺が見守ってやるんだって。



そう決心したのに。






数メートル先。




もうすぐ終電も無くなりそうなこんな都心





Aが大好きなはずの二階堂は
Aじゃない女と抱き合って、何をしてるんだろう？









「宏光っ？早くっ、終電逃しちゃうっ。」


「あぁ。」




ルミの声で我に返って腕を引っ張られて駅に駆け込む。







「さっき見てたの、知ってる人？」


「･･････いや。知らねぇ。」






いつもの俺なら
Aの好きな奴が違う女と！って即ルミに愚痴ってたはずなのに。


どうして知らない、なんて言ってしまったのか。




そのままルミと電車で別れて、家路を急ぐ。



冷静になれ。
とにかく帰ってAの話を聞かないと。



そもそも、二階堂は女がいんのかよ？
それであいつは泣いてたわけ？
それなのにどうして？
今日デートだなんだって浮かれてたじゃん。



頭に浮かぶのは二階堂のさっきの姿と
Aの泣き顔ばかり。



バカじゃないかって程チャリンコを飛ばしながらぐるぐると頭を巡らせて、気が付けばいつもの半分の時間で汗だくで家に到着してた。





もう日は跨いでたけどAの部屋の電気は付いてる。



俺は家に入ってすぐにその部屋へと直行した。









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