46 藤ヶ谷side← ページ46
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「あんた?元彼。」
明らかに戦闘態勢のこの男。
俺は静かにあぁ、と答えた。
”元”、と強調されたようで俺は本当にもうAの彼氏じゃないんだって思い知らされる。
「どういうつもり?いきなりAを振っておいてちょこちょここうして待ち伏せしてさ?」
「玉森っ、」
涙目で玉森、という男の腕を掴むA。
その涙はさっきの笑って出た涙とはまったく違うものだ。
俺はもうAにそんな顔しかさせてやれないのかな。
「・・・俺はAに告白しました。俺の彼女になって欲しいって思ってます。」
鋭い目で睨まれながらそう言われても何も言い返す事が出来なかった。
そんな俺にため息を付いた後
「じゃあ、A。またデートしてね。」
途端、甘える声を出してAにそう言ってふわりと微笑んだその男はAの頬をひと撫でした後そのまま背を向けて元来た道を帰って行った。
「・・・太輔、」
困ったように見上げられる。
もう、俺の存在は困らせるだけ?
あの玉森ってやつと付き合うのか?
でも、・・・ちゃんと気持ち伝えたい。
今までの想いとかどうして俺が別れたい、なんて口走ったのか。
聞いてくれるかどうか分からなかったけど
また家に上げてくれる?と聞いてみたら少し迷った後いいよ、と言ってくれた。
部屋に通されて
いつも座ってるソファに座ってみるけど付き合ってた時に見えてた景色とはどこか違って見える。
それだけ、Aの存在が遠い。
でも、ちゃんと言わないと。
思ってた事全部。
「A?話、聞いて欲しい。」
とりあえずさっきの男の事は後だ。
緊張してそう言うと
お茶を入れようとしてくれてた手を止めて俺の方へ来てくれた。
いつも、ソファに隣合って座ってたけど
そこではなくテーブルを挟んで。
いいよ。
そっちの方がよく顔が見られる。
「あのさ、・・・」
全部話した。
気を使わせててごめん
ちゃんと言いたい事言わせてやれなくてごめん
俺に不満あったろ?
Aが何も言わない事をいい事に俺は勝手に色々決めちゃってた事だってあった。
でも本当は色々話し合って決めたかったし
喧嘩だってしたかったし
たまには泣いた顔だって見たかったよ・・・って
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Haru(プロフ) - はちみつさん» はちみっつぁん♪やっぱりみっくん推しなだけあって待ちきれないですよね(笑)なんとかはちみっつぁんにもニカ玉いいじゃんって言って貰えるように頑張りたいです(笑)お互い完結に向けて頑張りましょう(笑) (2019年7月28日 15時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - Runaさん» Runaさーん♪やっぱり薄々勘づいておられたのですねっ、さすがです(笑)今のとこなんとなくガヤさんが一番不利な感じもありますが元カレパワーで物にしますので(笑)みっくんエンドまで気長にお付き合い下さい(^^) (2019年7月28日 15時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» 何処まででも!(笑)ありがたきお言葉(笑)四パターン、上手くかけるか未知ですが頑張ってみます(^^)しかもみっくんだけ特別かっこよくならないように注意しながら(笑)ありがとうございます! (2019年7月28日 15時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - 四人それぞれのハッピーエンド!大変そうですけど色んなエンドが見られていいですね(´∇`)どうしよう、北山さんがラスト…それまで待てるかしら。笑 沢山連載も抱えてるので大変だと思いますが続き楽しみにお待ちしてます♪ (2019年7月27日 10時) (レス) id: 396922a86c (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - もしかして、そうなのかな?と思ったら…!4人それぞれのハッピーエンド!!楽しみです♪ガヤさんがどう盛り返してくるのか…一番気になります! (2019年7月27日 9時) (レス) id: 929557de91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年5月16日 14時