隣のカワグチさん (ページ11)

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寒くて寒くて、

ジンくんにあっためて貰わないと駄目なんだよ。

手を繋いで。

キスをして。

抱きしめて。

Aって呼んで。

愛のある行為なんていつからしてないんだろう。

ただ欲を満たすだけになってしまったのは

いつからなんだろう。

会いたいが会えないに変わったのはいつ？

ジンくんの笑顔も、

言葉も、行為も、

なくなってしまったのはいつから？

あぁ、寒い。

いっそこのままいなくなれば負担は減るのかなあ、

消えちゃえばいいのかなあ。

『帰ろ、、、』

散歩っていつもゆってるけど、

ただ近くの公園かコンビニに行くだけ。

ただ考える時間が欲しいの。

私はまだこのままでいいのかなって。

いつも結局好きだからそばにいたいで

終わっちゃうんだけどね、

『ただいm...』

ジンくんの靴。

今日は早かったんだあ、

でもこの女物は誰のやつ？

あやなんはこんなの履かないよ。

嘘だよね？

まさか、

バンッ....＿＿＿＿。

「おじゃましてまーす！」

『あ、はい』

おもわず家を飛び出してた。

私より可愛くて。

愛想が良くて。

笑顔が可愛くて。

ちいさくて。

髪も巻いてて。

茶髪で。

細くて。

白くて。

ジンくんのタイプだ、

派手髪になんてしてない、

拡張なんてしてない。

メイクも濃くない。

私とはまるで正反対。

そんなの、勝てるはずないじゃない。

きっとあの子が住むんだろうな。

私はいらないんだろうな。

相馬「Aちゃん、、っ！」

『相馬、さん、、、』

なんで声が震えてるの？

なんで目が痛いの？

なんで泣いてるの？

サグ「泣いてるところはじめてみた」

『泣いてないよ』

『ただ少しゴミがはいったの』

私は泣いちゃ駄目なの。

ジンくんに負担がかかる。

お世話になりましたって、

笑顔で、泣かないで、当たり前のように。

家を出てくの。

もしもの時用に貯めておいたお金がある。

しばらくはホテル生活でいける。

もう、この家に私の居場所はないから。