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242話 「先日の謝罪、いまここで」 ページ49

柊さんとマナちゃんたちは事情聴取などの関係で署に行くとのことで。俺は(行かねえけど表向きは)病院である。
左馬刻さんが舎弟さんに電話しているのを盗み聞きしたわけだが、あと十分程度らしい。恐らくここに着くまでだろうな。
段差に座って海を眺めていればさっきまで姿が見えなかった左馬刻さんが俺の左隣に座る。きっと煙草でも吸ってたんだろう。左馬刻さんの煙草の匂いがいつもより強いし。

「顔以外に怪我はねえんだな」
『はい』
「ハッ、こりゃあ銃兎のダメージのほうがデケェかもな」
『あはは。絶対嫌われましたね』
「ンなもん本人に聞いとけ」

そっけない返事をするくせに頭を撫でる手つきは優しい。
こういうのはいけない。さっきまで気にしてなかった頬の痛みが気になるようになってしまうからダメだ。

「………治せんだろ?」
『はい。まあ』
「なんでやんねえんだよ」
『……人に見せたいもんじゃないんで』
「今の顔面の方が人に見せるの不味くねえか?」
『………』

ボボボッと左頬から碧い炎が上がる。ちらりと左隣を見ればじっとこちらを見ている左馬刻さん。好奇の視線ではない……なにか不思議な色を称えた俺と似た赤い目がこちらを向いている。
もしや治っていないのかもしれないと謎の不安に襲われペタリと頬を触った。
………うん、治ってる。

「おりこーさん、おりこーさん」
『………あざっす』
「ったく、お綺麗にしてやろうとしたら顔に傷作る奴なんて早々いねえぞ」
『……すみません』
「別に怒ってねーよ」
『先日のも……すみません』
「あ?」

何言ってるんだコイツというオーラを感じた。バシバシ感じた。
俺だってわかってるよ。絶対今言う事ではないもの。それでも、俺はさっさと気まずさから解放されたくて言ってしまった。

『左馬刻さんの冗談にマジになって……いや、ホント蹴るとかないですよね。普通に考えれば解ることなのに………ごめんなさい』
「…………あ゛ーーー」

眉間に皺を寄せて頭をガリガリ掻く左馬刻さんに首を傾げていれば左馬刻さんのスマホが鳴る。舌打ちをしながらスマホをいじり耳にもって行った彼は「わかった」とだけ喋るとさっさと通話を切った。

「迎え来たぞ。行ってこい」
『左馬刻さんは?』
「俺様はやることあるからよ」

いいから先帰ってろと追いやられ、仕方なく歩いていけば車が一台路肩に留まっているのが見えた。ついでによく知る人影も。

『理鶯?』

駆け寄って行けばやっぱり理鶯。なんで居るんですかね。

作者のぼやき 6→←241話 「エゴでもなんでも」



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レイ(プロフ) - 夢主ちゃんの反応がホントに面白いです。ちょくちょく入ってくる他作品ネタもニヤニヤしながら見ています( ̄▽ ̄)いつまでも待っているので自分のペースで頑張ってください!応援しています。 (2019年6月3日 18時) (レス) id: 9314b0693c (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - 寝不足ハープさん» ありがとうございます!楽しんでいただけてなによりです☆彡これからもよろしくお願いします。 (2019年5月27日 17時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
寝不足ハープ(プロフ) - 続編おめでとうございます!毎回楽しく見させてもらってます。更新頑張ってください! (2019年5月27日 2時) (レス) id: 69f8faa1c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作戦隊長 | 作者ホームページ:tp://  
作成日時:2019年5月26日 20時

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