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231話 「大々的な大脱出」 ページ38

倉庫内に入って、俺らが入れられていた事務所のような部屋までは廊下が四十メートルくらい。倉庫と廊下は観音開きのようなドアで仕切られていていた。途中部屋がいくつかあって一番その観音開きのドアに近い部屋から男たちの談笑の声が聞こえていたので。
ドアを蹴破っていの一番に走り出した俺はその部屋を抑えに行く。
ダンッと体をドアに押し当てて、ドアノブを両手で持つ。
案の定、ドアノブが回りかけたが俺が持っている上に抑えている。そう簡単に開かない。
マナちゃんが観音開きのドアを潜った。案の定、倉庫の方には男たちはいないようで、「走って!はやく!!」という彼女の声が聞こえる。マナちゃんも相当なタマですね。

「くっそ!!あかねえ!!」
「どけ!!」

何やらドアの向こうが騒がしいが気にしていられない。押さえ続けられるギリギリまで抑えなければ。足に自信がない子も何人かいた(そういう子は体力に自信がある子に手を引いてもらっている)から、ホントに限界まで。

「Aさん!!」
『先行け!!遅れてる子の手を引いてやってくれ!!』
「ええ!!」

声を潜める理由なんてない。早々に蹴破っているわけだし。
柊さんが観音開きを出たくらいで段々とドアが嫌な音を立て始めた。ああ、ドアの耐久力が怪しいぞこれは。
俺もそろそろ行くかとドアを離れようとしたが、未だにガチャガチャと回そうとされているドアノブにふと思いつき、両手に炎を纏わせた。

「あっっっちぃ!!!!」

ドアの向こうから叫び声が聞こえてきた瞬間にドアを離れ走り出す。ヒールがうっとおしいが、脱いでる暇もない。廊下を出て数秒ほどでドアがけたたましく開かれる音がした。
倉庫は廊下を出て百十数メートルほどと意外と広い。だがマナちゃん含む先頭集団は既に出口に近い。

「待てやクソアマども!!」

誰が待つかバーカと内心でベロを出しながら全速力で駆ける。理鶯との日々の鍛錬のお陰で足の速さは衰えていない。男どもを引き離し、右手と左手で二人の女の子を引っ張りながら走る柊さんに追いついた。

『柊さん!』
「ありがとう!!」

右手で引いていた女の子を預かると柊さんもスピードを上げた。やっぱこの人すげえわ。警察さんってすごいね。
女の子たちは三分の一ほどが倉庫外に出た。女の子たちが外に出てしまえばあとは俺が全て迎え撃つ手筈になっている。勿論、俺が倉庫内に残ってだけど。

「クソが!!」

背後の男が叫んだ。
直後、ガコンという嫌な音。

232話 「一般人に変わりはない」→←230話 「作戦、算段、秘策……なんとでも」



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レイ(プロフ) - 夢主ちゃんの反応がホントに面白いです。ちょくちょく入ってくる他作品ネタもニヤニヤしながら見ています( ̄▽ ̄)いつまでも待っているので自分のペースで頑張ってください!応援しています。 (2019年6月3日 18時) (レス) id: 9314b0693c (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - 寝不足ハープさん» ありがとうございます!楽しんでいただけてなによりです☆彡これからもよろしくお願いします。 (2019年5月27日 17時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
寝不足ハープ(プロフ) - 続編おめでとうございます!毎回楽しく見させてもらってます。更新頑張ってください! (2019年5月27日 2時) (レス) id: 69f8faa1c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作戦隊長 | 作者ホームページ:tp://  
作成日時:2019年5月26日 20時

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