222話 「助言通りやってるっての」 ページ29
乱数【んー、そだねえ。それが無難じゃない?】
左馬刻【サンキュ】
乱数【あ】
乱数【バカみたいに高いブランド店なんか連れてっちゃダメだかんね!】
左馬刻【んだよ。問題あんのか】
乱数【ありありだよー!】
乱数【僕との約束だかんね!!】
乱数【ショッピングモール!!ショッピングモールで買い物して!!】
左馬刻【わぁったよ】
乱数【うわぁ、怪しいんだけど……】
乱数【言っとくけど、女の子ってみんながみんな左馬刻が相手してるようなお姉さんみたいな人種じゃないからね!】
乱数【そこんとこしっかりしてよ!!】
左馬刻【しつけーな。わかったっての】
乱数【で、ちゃんとやってるの?】
「チッ」
今日の朝から動いていなかった乱数のトーク。
たまたまスマホを見た瞬間に文章送るとかお前はエスパーか。開いたトーク画面で今朝のやり取りを見返してしまい思わず舌打ちを漏らす。
すると視界の端でビクッと跳ねた肩にもう一度舌打ちを……鳴らしそうになったのを堪えた。代わりに大きく息を吸って吐く。
そろそろメンドクセェ。癪にも触るがこのままの調子で今日が終われば銃兎には馬鹿にされるだろうし、理鶯の視線は痛いままだろうし、乱数には……考えたくねえ。
「あー、あのよ………」
無言で歩いていたのをぶち壊すように少し声を張る。顔を横に振ったがクソガキの表情は見えなかった。顔を逸らされでもしたのかと青筋が浮かびそうになったが、俺とは反対側の店に気が向いているらしい。ちょっと遅れてこちらに顔を向けたのが証拠だろう。
俺がキレてるとでも思ったのかこっちを向いたお綺麗な顔はすぐに引き攣った。
『ッ、はい。よそ見してましたスンマセン』
「ンで謝ってんだよ。何見てたんだ」
『あ、や……なんでもないですから』
「行きましょ」と急かすクソガキがどこぞの誰かに被る。
ムカつく顔がよぎったが、そう言えばあいつも似たような誤魔化し方をしていたのを思い出した。そういう時は大体、自分が欲しいもモンがある店だったり、前から食べたかったモンだったり………クソほどわかりやすくて助かるぜ。
「おーおー、じゃ行こうぜ」
『え、なんでそっちなんですか?』
「あ?お前が行くって言ったんだろうが」
『言ってないです』
「あァ?」
『左馬刻さん、スポーツ用品店なんて用事ないでしょ。別の店行きましょうってば』
「俺様が用事あるわけねえだろ」
『そういってるじゃないですか』
「テメェが用事あんだろ?」
アホ面晒してやがる。
223話 「負傷もあるよね」→←221話 「耳に穴はちょっとタンマ」
207人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レイ(プロフ) - 夢主ちゃんの反応がホントに面白いです。ちょくちょく入ってくる他作品ネタもニヤニヤしながら見ています( ̄▽ ̄)いつまでも待っているので自分のペースで頑張ってください!応援しています。 (2019年6月3日 18時) (レス) id: 9314b0693c (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - 寝不足ハープさん» ありがとうございます!楽しんでいただけてなによりです☆彡これからもよろしくお願いします。 (2019年5月27日 17時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
寝不足ハープ(プロフ) - 続編おめでとうございます!毎回楽しく見させてもらってます。更新頑張ってください! (2019年5月27日 2時) (レス) id: 69f8faa1c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ