松村くんが私にだけ冷たい。【黒】 (ページ6)

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「北斗くん、なんの本読んでるの？」

「それなあに？」

意外と此奴、面倒かもしれない。
そう思い始めたのは遅くなかった。

本を読めば必ず彼女は俺にその本はなにかと聞く。
別にそっち系の本じゃないわ。
Aだったら俺が本を読んでいれば自分も大好きなシンデレラの絵本を広げ、何時も隣で座って何度も読み返していた。

″ ほくとー、私もいつか王子様迎えに来てくれるかな？ ″

″ 王子様、北斗みたいな人がいいな、目が凄く透き通ってる人 ″

気付けば、笑みを浮かべていた。

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「北斗くん？、」

「なに？」

「なんで、泣いてるの」

慌てて綾瀬はハンカチを差し出してきた。
これも、彼奴とは違った。
彼奴はハンカチを持ち合わせてない訳ではない。
ぶっきらぼうに服の袖で涙を拭ってくれた。
いや、別に拭って欲しい訳じゃない。

背中も優しく撫でてくれた。

″ 大丈夫、北斗は強いから ″

″ 北斗は頑張った。お疲れ様 ″

そんな、同情を綾瀬にして欲しいわけじゃない。
Aにだけ、してほしいことだ。

「 …… ごめん、綾瀬」

「俺、やっぱ彼奴のこと大好きだわ」

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恋愛っぽくなってるけど違うよ！！！()

追記

総合31位ありがとうございます(; ;)
まだまだ頑張るので高評価ぜひ、、！！