本当に優しい子 ページ19
藤宮(諸伏)サイド
その瞳を真正面からこんな至近距離で見た瞬間、俺の心臓は強く高鳴り、顔だってまた赤くなってたと思うくらいに熱くなったのを感じた。
だが…
？『ﾋｯ‼︎ｳｯ…』
それは女の子が俺の顔を完全に認識したのか、その目を段々と見開いていき、次の瞬間には悲鳴をあげながら跳ね起きたと思ったら、
さっきの衝撃で目眩がしたらしく、頭を押さえて苦悶の表情を浮かべたのを見て直ぐに無くなった。
安室「‼︎大丈夫ですか！しっかりしてください‼︎」
コナン「ゴメンねお姉さん…僕がちゃんとお姉さんの位置を確認しなかったばっかりに…大丈夫？」
藤宮(諸伏)「…《はやくもこんなにゾッコンになるんて…初対面の相手に何やってんだろうな。俺…》」
それを見た時も、透がそんな彼女を支えながらそんな事を言った時も、コナン君がそう言いながら彼女が押さえてる頭に触れた時も、
かなりの嫉妬心を覚えながらもそう思って心の中で乾いた笑いをしていた。
コナン「？藤宮さん⁇何処いくの?⁇」
そして気がついた時には、俺の身体は自然と彼女に背を向けてゆっくり離れていこうとしていた。
でもコナン君に呼び止められた為、一旦は足を止めて自分の足元で伸びている俺に似た男を見ながら
藤宮(諸伏)「…俺が側にいたら益々その子が怖がって話が出来ないだろうし、トラウマによる過呼吸とかも起こしかねないだろ。
だからだよ。大丈夫そんな遠くには行かないかr…(ﾊﾟｼｯ え…⁇」
と言った。
だけどそんな事を言いながら立ち去ろうした時、俺の手首を誰かが掴んできた為、それは途中で止まり、俺の思考も一瞬停止した。
何故なら俺の手首を掴んでいたのは紛れもない、俺が此処を離れようとした理由である少女だったからだ。
だからそんな変な声だって出たし、俺の頭の中は「何んで…」何て心の何処かでは引き止めてくれた事に対して嬉しいと思っているくせにそんな考えで一杯になった。
？『あ、あの…け、怪我…怪我なんとかしないと…』
そんな俺の耳に入ってきたのは彼女のそんな優しさが溢れた言葉だった。
今でも怖くて体が震えているのに、その震えの原因を作った男に似ている俺のこんな擦り傷を心配するなんて…
藤宮(諸伏)「…君は本当に優しい子なんだな…」
そんな彼女を見た俺の口からそんな言葉以外が出てくることは…あるはずがなかった。
終わり
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キャメル(プロフ) - 三日月さん» 様。応援の言葉をありがとうございます。私は神ではないですが、そこまで喜んでくれたなら何よりです！これからも是非ご愛読くださると嬉しいです！ (2021年9月21日 11時) (
レス) id: 94e10f3f95 (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - めちゃくちゃ面白いです！！ え？作者様、神ですか…？ 更新楽しみにしてます！応援してます！！ (2021年9月6日 0時) (レス) id: ac33112f85 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - 塩キャラメルしか勝たんさん» 様。嬉しいお言葉をありがとうございます！かなりのんびりですが地道にやってますので、これからも応援よろしくお願いします！！ (2021年8月17日 16時) (レス) id: 94e10f3f95 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメルしか勝たん - とーーーっても面白いです！更新頑張って下さい！ (2021年8月2日 18時) (レス) id: e25b0a7159 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル014(プロフ) - asamanoaporoさん» 様。この度は貴重なコメントをしてくださっただけでなく、この作品の更新を楽しみにして下さり、ありがとうございます！また、本編更新が遅くて申し訳ありません。次の更新はなるべく早く出来るように頑張ります…（ ; ; ） (2021年4月19日 21時) (レス) id: 94e10f3f95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キャラメル014 | 作成日時：2021年3月19日 17時
