Fragment210 ページ10
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海「Aちゃん、熱はないんだよね?」
手を繋いでて、メモに書けない私は頷いた。
海「そっか。なら良かった。一昨日くらいから急に涼しくなってきたからね。体調には気をつけないとね」
そうだよね…
いろいろ悩んでるせいなのか…気温のせいなのか…
どっちかわからないけど体調には気をつけないと…
それにしても、本当に頭が痛い…
ズキズキと昼間よりも酷く感じるような気がする。
先生に貰った頭痛の薬、きれたのかな…
海「Aちゃん、大丈夫?」
すると海人くんは私の異変に気づいたのか、立ち
止まった。
海「大丈夫じゃ…ないよね。もうマンションに着くけど、いったん座ろっか」
そう言って、傍にあるベンチに座らせてくれた。
確かにマンションは見えていて、あと5分もないうちに着く近さだった。
《海人くん、迷惑かけてごめんね》
なんだか申し訳なくなって謝る。
せっかくのオフの日なのに…ただえさえ海人くんの家は遠いのに…
海「気にしすぎ。迷惑なんて思ってないよ」
海人くん…
海「Aちゃんが元気に復活したらさ、たまにはお昼に伊藤も誘って一緒に食べたりしよ?」
《そうだね。ありがとう》
お互い少しだけ笑みがこぼれる。
やっぱり海人くんといると安心するな…
瑞「あれ?Aに海人じゃん」
そう思っていた時、右側のほうを見れば制服姿の瑞稀が立っていた。
海「み、瑞稀…え、なんでここに?」
瑞「なんでってA家に寄ろうと思って…今朝、AにもLINEしたんだけど…」
あ…そういえば…きてたな。
わかった…くらいしか返事しなかったけど。
瑞「ていうか、Aどうした?めっちゃしんど
そうだけど?」
海「あ、Aちゃん頭痛いみたいで…俺がマンションまで送ってたんだ。今はちょっと休憩してて」
瑞「そっか、頭痛…?海人、後は俺がAをマンションまで送るよ。どうせ俺も行くし」
海「あ、うん…わかった」
《海人くん、ここまで送ってくれてありがとう》
海「うん。また明日、学校でね」
瑞「じゃあ行こっか。立てる?」
海人くんは瑞稀に私の鞄を渡して、瑞希は私の腕を自分の肩にまわして立たせてくれた。
そしてマンションに向かって、歩き出す。
海「……?」
瑞「………」
2人が目を合わせてるとも知らずに…
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祐莉 - いつも楽しく読ませてもらってます。主人公・高橋君・朱莉ちゃん・井上君の四角関係の予感が強まりましたね。主人公と高橋君は、まだ自分達の気持ちを自覚していないようなので、ライバルの存在は強敵ですね。 (2018年9月18日 0時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるん - 一番初めのやつから見てますけど、今が一番面白いです!投稿がんばって下さい!! (2018年9月9日 17時) (レス) id: d2a836d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゅぷ〜ま | 作成日時:2018年9月7日 16時