この恋しても、いいですか？ R.Y 2

20 ページ20

.









涼介「なに驚いてんの」








「いや、あの」









なんで知ってるの？




やっぱり涼介先生？









だってこの前は圭人くん名前しか出さなかった





上の苗字なんて一言も言ってなかった。









どうして、









だけど。




その前に思うのは











「あの。…その名前呼ばないでください」




涼介「…は？」









「呼んでいいの1人だけなので。」


「だから…さくちゃんって呼ぶのやめて」









試したかったのかもしれない


こう言ったらどんな反応するのか







俺が涼介先生だよ









そう言ってくれるんじゃないか



そうも期待してた









でも彼から告げられた言葉は









涼介「…調子のんなガキ」



涼介「タメ口きいてんじゃねぇよ」









私は逃げるようにその場を離れた









侑李にはなんの連絡もしてなくて

心配させてたのはわかってた。









だけど。



そんなことも頭にないくらい

彼のことで頭がいっぱいだったんだ。









躊躇の一文字もないくらい

山田涼介は至って普通だった







うん。


違う絶対違う









信じない


涼介先生じゃない









そんな奇跡、あるわけない






偶然でも必然でもどちらでもない









山田さんは山田さんだ









そう自分に決めつけて


少しだけまだ赤い頬を隠すように





マフラーで巻いて


その場を離れた。









20そこそこのガキがあんな飲み会行くな









そう言った本当の意味が




のちに知ることになるのも

今はまだ知らない









.

21→←19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す