025【黒木&若武】 ページ27
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それから厳しい稽古が始まった。
まずは基本の体力の向上。
広い屋敷の周りを50周程度は当たり前。
腹筋、背筋、腕立て伏せは毎日それぞれ1000回。
最初の頃は毎日毎日筋肉痛に悩まされ、寝返りも打てなくて、黒木によると毎晩酷く魘されながら寝ていたらしい。
あとは怪我をしないよう身体の柔軟性も高めるために、毎日甘露寺さんによる地獄の柔軟。
甘露寺さんは見かけによらずとんでもない怪力でほぼほぼ力技で身体を解されるんだ。
最初にやった時には本当に身体が引き裂かれるかと思った。
最初の頃は毎日毎日筋肉痛に悩まされるし、柔軟は本当に身体が引き裂かれるかと思う程の激痛。
正直地獄でしかなかったけど、黒木になんか負けてたまるかという思いと、毎日アーヤやアーヤんちの家族の笑顔を思い出して、何とか乗り切る。
...くっそ、明日は黒木よりも早く走ってやる!
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そんな厳しい稽古にも次第に慣れてきたある日。稽古中にガラリと門が開けられた。
「邪魔すんぞー。」
「あっ、音柱様!今兄上をお呼びしますね。」
「おう。頼むぜ。」
そんな声が聞こえ、パタパタと千寿郎が煉獄さんを呼びに駆けていくのに、隣で一緒に腹筋をしていた黒木に目を向ける。
「音柱って誰だ?」
「さあ。でも、煉獄さんや胡蝶さんと同じ柱みたいだから相当強いんだろうね。」
そう話していると、突然目の前が暗くなり、顔を上げた。
いつの間にか俺らの近くに立つ大柄な男がこちらをじっと見つめていた。
ジャラりと額につけた額当てが音を立てて揺れる。
それに一瞬固まった。
誰だ、この人。全然気づかなかった...
「見たことねぇ顔だな。煉獄の新しい継子か?」
「宇髄!そこにいたのか!どうした、何の用だ!」
その時、煉獄さんがひょっこりと顔を出し近づいていた男の顔が遠ざかった。
「よお、煉獄。ちょっとお前さんに聞きたいことがあってな。にしても、また継子取ったのか、お前。大変じゃね?」
「この2人は見込みがある!俺の稽古にも根を上げずについてきているんだ!だがまだ継子ではない!まだ鬼殺隊に入ってないからな!」
そう言った煉獄さんの言葉に思わず頬が緩んでにまっとしていると、音柱さんは意外そうに俺らを見ながら軽く眉を上げた。
「お前がそこまで言うなんて派手に珍しいじゃねぇか、煉獄。...お前ら、名前は?」
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Lua - とても面白いです!はやく続きが読みたいです! (2021年9月13日 7時) (レス) id: 7cef825e60 (このIDを非表示/違反報告)
ピュア - とても面白いです!続き待ってます (2021年1月24日 8時) (レス) id: 75738b8618 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 奏さん» ありがとうございます!!更新遅めですが頑張ります! (2020年11月15日 19時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - とても面白いです。これからも更新頑張ってください。応援してます。 (2020年9月14日 17時) (レス) id: faad7bf9c4 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 紅楓さん» ありがとうございます!ちょこちょこ更新出来たらいいなと思っています。頑張ります!! (2020年8月30日 0時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セダム | 作成日時:2020年6月8日 23時