素直になれない。

う、嬉しいけれど。 ページ45

私は異常はないと胡蝶さんに言われたその日から、ほぼ毎日




無一郎くんと日輪刀克服訓練をしている。









今は1人で竹刀をふれるようにまでなった。






そのため無一郎くんと手合わせをすることもある。









...思い返せば、初日は散々だった。









無一郎くんが少し離れるだけで不安と恐怖が襲い、すぐさま無一郎くんに抱きついて






A『霞柱様！いやです！離れないで下さ
いっ！！』





と泣き叫んでいた。









その度無一郎くんは毎回私を力強く抱きしめ
私が落ち着くまでなだめてくれた。









その安心からも克服ペースも上がってきていると思うが...。









...1番は無一郎くんを抱きしめる自分が
たまらなく恥ずかしいから、だと私は思っている。









もちろん、無一郎くんが抱きしめてくれているその嬉しさはものすごくあるのだが。



ずっとこうしていられたらな、とも思ってしまうのだが。









────無一郎くんだから、心臓がもたない。









ある日無一郎くんが抱きしめてくれた時









心臓がもたなくなった。









素早く無一郎くんから離れた。









照れてるということを知られたくなかったし、

ずっとそのままがよかったという思いと

真逆な行動をとった

素直じゃない自分が本当に嫌で。









ごちゃ混ぜになった感情をはらうべく









視界に入った竹刀を手にし









(((無になれ！無になれ！)))









とひたすら思いながら素振りをしていたところ。









1人で竹刀をふれるようになったくらいだ。









ちなみにその時の私は、無一郎くんが少しでも触れてれば大丈夫、というまだ2人でないとダメだったのだが。









その時の勢いでいきなり1人で竹刀をふれるようになった。









A「...はぁ。。。」









もちろん驚いたし嬉しかったが









───素直じゃない かわいくない 私の状況で竹刀を克服するとは思わなかった。。。

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