惚れた弱み ページ44
＊
『もうそろそろ帰ろうと思ってたところだったからいいよ、出よ』
MG「ギリギリセーフ。すれ違っちゃうところだったね」
荷物をまとめて外に出る。
MG「あー、少し冷めちゃった」
はいって渡されたピザまん。
『ううん、まだ温かいよ。ありがと』
2人で食べながら歩く。
『ふふ、やっぱり美味しい』
MG「ほんと好きだね、それ。昔から」
夏は一緒にラムネのアイスを食べて、冬は一緒にピザまん食べて。
『こうやって一緒に食べるのも久しぶり』
少し冷めちゃったけど心はホワッと温かい。
MG「Aちゃん」
食べ終わったミンギュくんが立ち止まって私の方を向く。
私もそれに合わせて立ち止まると空いてる手を両手で握られる。
外の空気に触れて少し冷たくなった私たちの手。
MG「ごめんなさい」
そう言って頭を下げた。
小さい頃もそうだった。
ミンギュくんが幼いゆえのワガママを言いすぎて私を怒らせることがたまにあった。
一旦はAちゃんなんてもう嫌いって泣いて家に帰ったミンギュくんが、しばらくするとお隣のママに連れられて戻ってきて。
小さな手で私の手を握って泣きそうな顔してごめんなさいって頭をさげるの。
そういう時は決まって私はこうしてた。
『いいよ。私もごめんね』
そしてミンギュくんの頭をよしよしって撫でる。
頭を下げても私よりもうんと背が高くなってしまったけど、同じようにしてあげた。
MG「良かったーーー」
ほっとしたような顔で笑う。
MG「ソクミナに電話かけすぎ！って次の日怒られてさ。スマホ見たらAちゃんにかけまくっててヤバっ！て」
あれ。私怒ってたのそこじゃないんだけどな。
MG「そのあとAちゃんからも連絡ないし、ヒョンたちがAちゃん怒ってたって言うし…今日も母さんと一緒に空港来るかなって思ったらいないし…」
とりあえず私が怒ってるのはわかってたみたいだけどピントがズレてる。
『えっと…私と電話で話したのは覚えてないの？』
MG「話したのは何となく覚えてるけど…内容まで覚えてなくて。ごめん、やっぱ俺ひどいこと言っちゃった！？」
また青ざめてるミンギュくんに対して、もう何だか怒る気も失せちゃって。
『ううん、大丈夫』
ホントに？って心配そうな顔をしてるの見たら…これって惚れた弱みってやつなのかな。
MG「良かった…でもさ…あの…写真で横にいた…ミョンホの先輩？と…ずっと一緒だったの？」
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 742人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しぇるび(プロフ) - mkinspritさん» 当初、ライバルを誰にするかで迷ったんですけどね、やっぱりここはジョンハンくんかな、と。 ミンギュくんのこないだのミューバンとかナムジャ全開だったのでそれを目指して書きたいと思います笑 (2019年7月3日 15時) (
レス) id: 542ec3e072 (このIDを非表示/違反報告)
mkinsprit(プロフ) - うーん、ライバルがハニヒョンって！ミンギュ前途多難ですな(ﾟ∀ﾟ)最近、ナムジャ感増してるミンギュのめちゃ可愛いカッコ良いところ、期待して待ってまーす^ - ^ (2019年7月2日 21時) (レス) id: 0bd1ab3dc1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しぇるび | 作成日時：2019年5月10日 17時
