episode 25 ページ26
男主 side
『....痛すぎ。』
結論から言うと、簡単にぶっ飛ばされた。
...俺の俺が痛い。
あんな容赦なく蹴ってくるとは...クラスの女子には要注意だな。
アナウンスが流れる。
試験は終わったみたいだった。
『.......』
なんとも言えない感情が俺の中でぐるぐると回っている。
悔しいのか、悲しいのか、、それとも嬉しいのか。
俺は負けてしまった。
アナウンスから流れる言葉が俺の耳から入っては、すり抜けて行く。
なにも、できなかった。
ただただ脅して返り討ちにあっただけだった。
『...ここまでなのかな、』
俺がここにいられるのは。
_____＿_____
試験の日の放課後、俺は相澤先生に教室に残るように指示を出された。
きっと、もう来んなとかヒーローになる資格が無いとかどうこう言って退学させられるんだろうな、と考えていた。
そして、相澤先生が俺に会って早々、
「すまなかった。」
と、深々と頭を下げられた。
『は、？』
『え、ぁ、えっと、どういう事ですかね。』
そういうと、ゆっくりと下げていた頭を上げ俺に真っ直ぐな目を向けてきた。
「..俺は、お前の事を最初は公安にうまく使われている"ヤツ"だと思ってた。...お前の事を、ちゃんと見れていない自分がいた。お前の心にちゃんとヒーローになりたいと言う気持ちがあるのにも関わらず、俺は教師としてあるまじき行動をしてしまっていた。」
ヒーローになりたいと言う気持ち。
俺は本当に持っているように見えていたのだろうか。
「今日の試験を見る前、きっとお前はいつもの様な行動を取ると思っていた。...けど違った。」
「今日のお前の立ち振る舞いや行動に度肝を抜かれた。...お前をちゃんと生徒として見れていなかった俺を、.....許して欲しい。」
「俺をお前の担任として居させてほしい。」
こっちこそ度肝を抜かれた。
居れないと思ってた。
なにか、自分の中で暖かいものがつたわった気がした。
うまく言葉に出来ないけれど、きっと、今の自分は決して嫌な気持ちになんてなってない。
緊張で力が入っていた体を気を抜いたのか、座り込んでしまう。
先生は驚いて駆け寄ってきたけれど、僕は呆然としていた。
目から温かいものが伝わってくる。
すると、先生が俺を抱き寄せた。
よかった、と思う。
俺はこの日が忘れられない日になった。
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雪月花 - 面白いです！！面白すぎて一気読みをしてしまいました。更新頑張ってください！応援してます！！！ (2021年12月25日 12時) (
レス) @page25 id: dcac8e28b5 (このIDを非表示/違反報告)
廃部させ隊 - 面白すぎy((これからも頑張ってくださいｯｯ好きｯｯ (2021年12月16日 19時) (レス) @page24 id: 4296e190f8 (このIDを非表示/違反報告)
み。(プロフ) - のむさん» ありがとうございます🥲🥲嬉しいです‼️ (2021年12月9日 18時) (レス) id: fd44de550f (このIDを非表示/違反報告)
のむ(プロフ) - 一気に最新話まで読み切ってしまいました！楽しみにしてます！(*´ω｀*) (2021年12月7日 21時) (レス) id: 08e3594b41 (このIDを非表示/違反報告)
み。(プロフ) - ライさん» 教えてくださってありがとうございます😭直しておきます (2021年11月26日 17時) (レス) id: fd44de550f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み。 | 作成日時：2021年11月13日 21時
