幼なじみへの愛を100字以内で述べよ。 (ページ10)

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10文字目ページ10

｢ここはXを代入して考えると、、、｣

外は真っ暗。

お腹も空いた。

早く終わんないかなー、と時計をチラチラ見る。

私は奈子と一緒に最寄り駅の3駅先にある塾にいた。

私のお母さんからほぼ強制的に塾に入れられ、奈子も同じ塾にきた。

20人ぐらいの高校生が学校の授業と同じように先生の話を聞いている。

制服を着ている人が何人かいて、みんなバラバラの高校から集まっているようにも見える。

キーンコーンカーンコーン、、、

先生が問題を説明し終わったところで終了時刻になった。

｢もうお腹空いた｣

｢来る前ご飯食べてきたんじゃないの？｣

｢頭使うとお腹空くもん｣

特に数学は、と言って帰る準備をする。

｢じゃあちょっと何か食べて帰らない？｣

という奈子の提案で近くのファミレスに来た。

｢っていうかさぁ｣

奈子が注文したグラタンを食べながら言う。

｢紫耀くんの連絡先いつ聞くの？｣

幼なじみなのになんで持ってないの、と不思議がる。

実は私は紫耀の連絡先を持っていない。

携帯を持ち始めたのは高校入学時で、同じクラスにもなったことがないし、

学校でもあまり会わないから連絡先を聞くタイミングがなく、

そのままズルズルと聞けずに今に至る。

｢私の友達に紫耀くんと同じクラスの子がいるんだけど、その子からもらう？｣

｢ううん。自分で聞くよ｣

間接的にもらうより直接もらったほうがいい気がする。

ここ最近は会うことが前より増えてるから、今度会ったら聞いてみよう。

と決意して若干冷め始めたスバゲッティを食べた。