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覚えてないなんて嘘

私を階段から押した子たちは多分、リレーの選手の子達……


見たことある顔だった…



A「よし、テーピングできた」


まぁ、考えても仕方ない


かのん「無理ならやめときなよ?」

A「大丈夫だって!あ、北山先輩に言わないでよ?」

かのん「わかってるって」

A「じゃ、先生ありがとー」

先生「リレー終わったらおいで。冷やしてあげるから」

A「助かるー」

____________

リレー直前

私の後ろでヒソヒソ話してる隣の軍団の女の子たちの会話が私には丸聞こえだった

「何、走るの…」

「大丈夫でしょ、多分走れないって」

やっぱりわざとやられたのかな



1人でそんなことを考えていた


北山「おーい、聞いてるか?」

A「え、あはい?」

北山「お前さっきテーピングしてたっけ?」

げっ、するどい…

A「し、してなかったですけど、ちょっと捻ったかもしれなくて、一応固定しておいたんです」

北山「そう?ま、たのむわ〜!」


うっ、、テーピングしたし大丈夫だと思うけど


しっかり走れるかなぁ









リレーが始まり、私たちの軍団は1位をずっとキープしている


2位のちか先輩たちの軍団との差は少し




そんな場面で私の順番が回ってきた



グキッッッッッ



バトンをもらう時

捻った方の足を誰かに踏まれていて

関節がずれたような音がした……





せっかく一位でみんなが繋げてくれたのに
私で無駄にできない………







痛みに耐えて、私は無我夢中で走り北山先輩にバトンを渡した


北山「よくやった」

バトンを渡す瞬間北山先輩はそう言って走って行った









私が途中で抜かされて、結果は2位だった……







私のせいで…



負けた








リレーチームが解散してから数分


北山「ほら、肩かせ、保健室行くぞ」

A「え?」

北山「捻ってんじゃねぇよ」

A「ごめんなさい、私のせいで」

北山「お前のせいじゃないだろ」

A「でも…」

北山「せんせーーい、こいつみてー」

先生「お、きたきた、氷はあるよ〜」

北山「準備良すぎじゃね?笑」


私は先輩に見えないよう慌てて先生に向かって人差し指を立ててシーーーッ!!と伝えた

北山「ん?」

A「北山先輩、ありがとうございます。このあとダンスありますから、戻ってください」

北山「あ、そうじゃん!」

そう言って先輩は思いっきり走って戻って行った

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作者名:きぴ | 作成日時:2019年11月18日 7時

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