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パチパチと何度か瞬きをした
___あぁ、医務室か
ってことは
「生きてる」
「やっと起きたか」
声のした方に首を傾けると
ベッドのすぐそばで
パイプ椅子に座っている伏黒がいた
「あと少し遅れたら死んでた」
そうか……頑張って運んでくれたのか
「ありがとう、伏黒。助かった」
「……もう、名前で呼んでくれねーのか」
「だってあの時は死ぬと思って____」
……
…………ん??
いや、ちょっと待て
あの時?あの時……
“好き”
ア゛ァァァァァ!!!!
うわ、どうしよう
死ぬと思って言っちゃったんだ
ずっと隠し通すつもりだったのに……
「覚えてんだな」
「意識失う間際のことなんて
ナニモ覚エテマセン」
「嘘つくな」
クソ、もういっそ死にたい……
これ以上顔を見たくなかったので
上を向いて目を瞑る
「言い逃げするつもりだったのか」
「……」
「返事も聞かないで」
「聞きたく、なかったから……」
どうせ
色良い返事なんてもらえないだろうし
ガタリとパイプ椅子から立ち上がる音が聞こえた
この部屋から出ていくんだろーな
などと考えていたのだが
ベッドがギシリと音を立て
すぐそばで気配がしたので目を開いた
顔の両側には手が置かれ
目の前には伏黒の整った顔が……
「俺が、いったいどれだけ____」
「伏、黒……?」
知らない
こんな真剣な表情今まで見たことない
ドクドクと
自分の心臓が今までにないぐらい煩い……
破裂してしまわないだろうか
「A……」
名前、初めて名前を呼ばれた
それだけの事が、
こんなに嬉しいなんて
「A、俺もお前が好きだ」
「う、そ……」
ホントに?
「こんな状況で嘘なんてつくかよ」
そう言って
少しムッとしてこちらを見下ろす
あぁ、死ななくて良かった____
私も
もう一度、ちゃんと……
「私も、恵が好き…」
私の言葉に微笑んだ後
恵の顔がゆっくりと近づいてきた
さらに加速する、心音
覚悟を決め、ギュッと目を瞑った
その直後
唇に柔らかいものが____
ただただ触れるだけの、キス__
チュッ)
そんな音と共に
私の口を塞いでいたソレは離れていった
「はっ」
「はぁ、今はこんだけにしといてやる」
家入先生呼んでくる
そう言って何食わぬ顔でスタスタと出ていった
熱さで顔が爆発するんじゃないかと思うほど赤面した私だけが
部屋に1人、残された
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作者 - ゆずポンさん» 声一緒だし、雰囲気似てるのでコラボさせたくなっちゃいました笑。読んでくださって、コメント下さってありがとうございます!! (2022年2月6日 1時) (レス) id: 78b485f21a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずポン - 迅さんと五条先生のコラボ!!!!!!!!!!!! (2021年3月28日 12時) (レス) id: c1c0064a38 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - あやのさん» お待たせ致しました!リクエストありがとうございました。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 6f18f4f80a (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - こちらこそ、ご丁寧に対応していただいて…!!ありがたいです(^^)特に希望はないのでお任せします(^^) (2020年8月22日 11時) (レス) id: 75f0f5ff0e (このIDを非表示/違反報告)
作者 - あやのさん» リクエストだけでなく、お褒めの言葉まで……!ありがとうございます!!リクエスト、了解しました。主人公の年齢、恵との関係などご希望ありますか? (2020年8月22日 6時) (レス) id: 1257a104b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナッパ | 作成日時:2018年9月20日 0時