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欲しいモノ 五条悟(狂愛) ページ22

「な、んで…こんな……」

なぜ、なぜ____


それだけが先ほどからずっと頭の中を占めている




「僕ってさ、性格悪いんだよね」


座り込む私と目線を合わせるために屈んだ悟が、いつもの目隠しを外してこちらを真っ直ぐに見ている


どうしてそんなふうに笑えるのだ
ほんの少し前に
私の大切な人を
その手で殺したと言うのに


私の呪術を封印して、この部屋に閉じ込めて
いったい、どういうつもりだ




「自分が欲しいモノはさ、この世界を壊してでも手に入れたいわけ」
「狂ってる」



嫌悪や怒り、憎悪、沢山の負の感情を
たっぷりと込めて発した言葉だったが、目の前の男は喉を鳴らして笑みを深めただけだった




「クックック、そうかもね
つくづく思うよ
愛ほど歪んだ呪いはないって」


このままコイツのモノになるぐらいなら、あの人の後を追って死んだほうがマシだ

舌を噛み切ることくらいはできる





そんな私の思考を見透かされたようだ


「あぁ、変な気は起こさないほうがいいよ
僕にとって君一人の命は、その()何百万のソレより価値がある。
賢いAなら、この意味分かるよね?」




それは、つまり
私が死ねば何百万、いや、
下手したら何億という人が殺されるということか
あの人のように


最強と謳われるこの男によって





そんなの、


そんなの……




諦めるしかないじゃないか_____



絶望した私と反対に、彼は愉快そうに笑った


「やっぱり。Aは優しいから、こう言えば大人しくしてくれると思ったんだ。
Aが僕のモノでいてくれれば、
僕もこれまで通り、
呪いを祓って多くの人を助けるよ」


「……わかった」


小さく呟いた私の頭をゆっくりと撫でる

その声は酷く穏やかだ


「いい子……
大丈夫、僕がたくさん愛してあげるから」


そう言ってゆっくりと、
冷たく青い
綺麗な瞳が近づいてくる

体を押さえつけられているわけでも
鎖で繋がれているわけでもないのに

私の体はピクリとも動かなかった



震えた私の唇にされた口づけは
恐ろしいほど甘く、優しいものだった_____


 

 

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作者 - ゆずポンさん» 声一緒だし、雰囲気似てるのでコラボさせたくなっちゃいました笑。読んでくださって、コメント下さってありがとうございます!! (2022年2月6日 1時) (レス) id: 78b485f21a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずポン - 迅さんと五条先生のコラボ!!!!!!!!!!!! (2021年3月28日 12時) (レス) id: c1c0064a38 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - あやのさん» お待たせ致しました!リクエストありがとうございました。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 6f18f4f80a (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - こちらこそ、ご丁寧に対応していただいて…!!ありがたいです(^^)特に希望はないのでお任せします(^^) (2020年8月22日 11時) (レス) id: 75f0f5ff0e (このIDを非表示/違反報告)
作者 - あやのさん» リクエストだけでなく、お褒めの言葉まで……!ありがとうございます!!リクエスト、了解しました。主人公の年齢、恵との関係などご希望ありますか? (2020年8月22日 6時) (レス) id: 1257a104b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナッパ | 作成日時:2018年9月20日 0時

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