花 ページ6
ー樹sideー
コンコンッ………………
毎度響く無機質な音。
この間までならすぐ返ってきてた返事が、返ってこない。
そっと、ドアを開けた。
樹「んだよ………寝てんの、きょも。」
窓の外を眺めていたのか、窓側を向いて寝ている。
樹「そんな寝かたしたら腰痛めんぞー」
なんて小さく話しかけながら、買ってきたものを机の上に置く。
額にかかった前髪をさらりと流すと、きょもは寝返りをうって、上を向く。
樹「……」
そっと取った手の色と、頬の色は違くて。
唇に、軽く触れるだけのキスをした。
京「………んー……？」
いや、眠り姫かよって笑笑
きょもは眠たげに目を覚まし、俺を見た。
京「！？え、ぁ………樹……？」
一瞬見開かれた瞳には、すぐに安堵の色が浮かぶ。
時間がかかるけど、きょもはまだ俺を認識してくれる。
樹「おはよ、オヒメサマ？笑今日は来る途中でそれ買ってきた。」
くいっと俺があごで指した物を見て、きょもは目を丸くする。
京「わ、花束……！」
なんて言って、嬉しそうに桔梗の花束を引き寄せ、抱きしめた。
京「すごい、桔梗だ……！樹、意外！」
樹「なんでだよ笑」
京「桔梗って絶滅危惧種だよね？」
樹「自生種じゃねぇからな？笑笑花屋に売ってんのー笑」
もう、覚えてないだろうな。
京『 ねぇ樹、桔梗の花言葉はね……… 』
なんて言って笑ってた、今までの年の今日のこと。
なぁきょも………俺は全部覚えてるよ。
京「ねぇ、樹………？」
ふいに名前を呼ばれ、俺はスマホから顔をあげた。
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彗星 - 感動しました (2023年2月12日 23時) (
レス) @page19 id: 796e3854f4 (このIDを非表示/違反報告)
UTA - 最後まで読ませて頂きました。一人パソコンで読みながら号泣しました。素晴らしい作品をありがとうございます。次の更新楽しみにしてますね！ (2019年10月16日 15時) (レス) id: 770a19984d (このIDを非表示/違反報告)
さっくー - 読ませていただきました。きょもじゅり好きなので、もう素晴らしい作品だと思いました！１人で部屋で読んでて、声が出るほど号泣しちゃいました。大げさかもしれませんが、今までの人生の中で一番泣いたんじゃないかっていうくらいです。続きがみたいです。応援してます (2019年8月23日 2時) (レス) id: cb97dfcd58 (このIDを非表示/違反報告)
ひっしぇる(プロフ) - 続きがみたいです！つい泣いちゃいました…応援してます！ (2019年8月2日 10時) (レス) id: a69e2af4db (このIDを非表示/違反報告)
紡ぎ糸 - この話の光景を想像するだけで、涙が出てきちゃいました。本当に、完結じゃなくて良かったです。これからも頑張ってください (2019年5月31日 16時) (レス) id: f3cd696ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽來 | 作成日時：2017年12月14日 6時
