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いきなり口付けられたことによって、Aはふるりと睫毛を震えさせたものの普段通りであった。
だというのに、行動に移した本人であるケイトが顔を真っ赤に染め上げ、肩に顔をうずめているのだから世話がないだろう。
あーだのうーだの唸っている彼に溜息を吐きつつ、Aは少し癖のあるオレンジ色の髪をゆっくりと梳いた。
｢ご自分から口付けておいて、何をそこまで照れるのですか｣
｢普通に照れるでしょ！？ 後、Aちゃんは自分の顔の良さを自覚して！！｣
｢平凡顔です。瞳と髪の色が珍しいだけでしょうに｣
｢そんなわけないじゃん……！？｣
自己評価が低過ぎるのも考えものだ。
"謙遜も過ぎれば傲慢となる"。
博識なAならば知っているだろうに、彼女のコレは本心からの言葉な為、きっと死んでも治らない癖というものなのだろう。
｢Aちゃんは美人さんなのに……｣
雪の様な肌、透き通るような紫色の髪、色の深みの異なる碧玉の様な瞳。
あれだけ運動能力が高いというのにその体は柔く、下手に力を入れれば折れてしまいそうな程に細い。
だからといって、か弱く何も出来ないわけではなく、他人に媚びるわけでもなく、気高く凛とした女性なのだ。
そんなアンバランスさに惹かれる者は数知れないといのに、A本人に自覚がないのだから、ケイトとしては堪ったものではない。
｢Aちゃんって、向こうに恋人はいるの？｣
｢おりませんよ｣
｢そっか。……なら、不貞行為にはならないよね｣
そう呟いたかと思えば、ケイトはAの無防備な首筋にきつく吸い付いた。
リップ音と共に痛みを感じ、思わず彼女が腕を動かすと、ケイトは右手に指を絡ませるようにして拘束してくる。
五回程これが繰り返された後に、彼はゆっくりと顔を上げてAの頬に口付けを落とした。
｢ん〜、綺麗についた♡｣
｢……気紛れというか何と言うか、貴方はまるで猫の様な方ですねぇ｣
｢え、そう？ オレは気分屋じゃないし一途だよ？｣
照れたかと思えばオトコの顔をし、今度はにまにまと満足気な笑みを浮かべているケイトを見て、Aは幾つもの華が咲いた首を左手でなぞった。
翌日、上手くコンシーラーなどで隠した筈の華をフロイドによって暴かれ、三人から囲まれるのはまた別の話。
＊
えむ様リクエスト、ケイト先輩とお家デート。
お家デートってアルバム作ったりするそうですね。
(経験無し)
ベッドの上にでケイト先輩にバックハグされている光景を思い浮かべて下さいな。
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ゆるり(プロフ) - ゆゆ。さん» 黒執事好きですよ！！ ハムレットが出てくるんですか……！？ 漫画の購入が途中で止まっていまして……笑 近々揃えてちゃんと読んでみます！ でも！ 黒執事は凄く好きです！！！ (2020年8月20日 1時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ。(プロフ) - 凄く面白いです！(前の作品にコメごめんなさい…)ハムレットって黒執事にも出てきますよね…！もしかして作者様黒執事好きだったりしますか…？私的にはハムレット出てきて嬉しかったです（笑） (2020年8月19日 16時) (レス) id: ead64206de (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - マツリカさん» こちらこそリクエストありがとうございました！私もクルーウェル先生大好きなので書いていて楽しかったです！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - クルーウェル先生のお話ありがとうございました！！一生の宝物にしますうううつ！！！！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - えむさん» こちらこそありがとうございました！ 勿論、リクエストは受け付けております〜！私でよければまたどうぞ！ (2020年5月21日 16時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月3日 19時
