聞こえますか、この声が。 (ページ43)

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ep.43 ページ43

小島side

「うーーーーーーーん」

最近、おかしい

まっさんも大晴も。

俺は、意外と鋭いで？

大晴は、最近目がよく泳ぐ。

何かをいつも探しているみたいに

まっさんは、いつもどおりに振舞っているけど小さなミスが最近増えた

何かを隠しているのはバレバレや。

そして

興味深いんは

これは、だいたい晶哉が同じ空間にいる時に起きるという事。

だけど当の本人はいつも通りで、俺の面白いギャグにゲラったり、これと言って普段と違う感じはせん。

じゃあ、なんで大晴とまっさんは、いつも通りじゃ無いんやろ。

「わからん！！！」

「おい、小島急に大声出すな。ビビるやろ。」

部屋には難しい顔して資料を読んでいるリチャくんと俺だけ

「リチャくん、なんか最近おかしくありません？」

「何がや」

「なんか、みんな変なんです。なんか隠してるんすよ。俺、リーダーやのに」

「そら、隠し事の一つや二つや三つ、誰にでもあるやろ。」

「まあ、そうっすけど...。」

大人なリチャくんにこう言われてしまえば、もう何も言い返せん。

「まあ、あれやろ。隠し事の大きさにもよるけど。」

リチャくんのおっきい目がこっちを見る

「結局、隠し事が、あろうがなかろうが、最後の最後まで信じてやるんが、仲間ってもんなんやろな。」

え、めっちゃ格好いい

「リチャくん。それ、俺の名言ってことにしていいすか」

「なんでやねん、アホ」

まあ、俺は、信じてるけどな

まっさんも、大晴も

もちろん、晶哉のことも

「ハァ....」

俺から、目線を手元の資料に戻した、リチャくんの小さなため息の意味に

このとき、気付けへんかった俺は

ほんまは、リーダーでもなんでも無いんかも知れん。