聞こえますか、この声が。 (ページ25)

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ep.25 ページ25

「人は、多い方がいいでしょ？」

恭平も続く。

「せやけどな、お前らは政府に顔も割れてるし。狙われやすいし。」

「そんなん、あそこから出てった時点でわかってますよ。」

みっちーと長尾も笑う。

そんな中、一人だけ普段よりやけに静かな奴がいた

「大橋。どーしたん？」

そう聞くと、大橋は満面の笑みで言った

「いやー、なんか懐かしいなって。」

「そうやな」

古謝が優しく同意する。

２階から、子供たちが走り回る音が聞こえる

帰ってきたんやな、この場所に

「丈くん！！！！！」

「丈くん起きました！？」

「丈くん、うるさくてすみません。お久しぶりです。」

もっともっと、騒がしくなったドアに目をやれば、そこには懐かしい面々の顔も

「小島に、大晴に、正門やん。」

「丈くん、やーっと帰ってきてくれたんですねー！もー！待ちくたびれましたよ～！」

大晴は、少し背が伸びたけど、子供みたいな笑顔はそのまま。

小島と正門は、あんまり変わってへんけど、ちょっと大人になった感じがする。

「あ、そういえばリーダーは、俺なんすよ。」

「は？」

「だから、この街仕切ってるのは俺っす。」

「...は？」

とか

「あー、末澤くん、自分で義足つけないでください。俺がやるから～」

「義足？なんじゃそら。」

「え、僕が作ったんですよ。末澤くんの義足。ちなみに名前はドラゴンファイヤーです」

「ダサっ」

とか

俺が、２年間の間なんも知らんかった事。

いや、知ろうとしなかった事を知っていく。

ここに、戻ってきても良かったんか。

正直、俺にはまだわからんけど。

仲間が俺を受け入れてくれるんやったら

きっと、俺の居場所はここなんやと思う。