4 一織side ページ5
今日は授業が終わってすぐ帰ってこれる日だったので、まっすぐ寮に直帰した。
『ただいま帰りました』
「おう、一織!お帰り!」
「イチ、お帰り。」
帰ると、今日はオフだった兄さんと二階堂さんが出迎えてくれた。
『着替えてきます。』
このあとは仕事も何もないので、着替えてくることにした。
自分の部屋に向かう途中、ふと、今朝のことを思い出した。
隣のクラスの那加原さんが、朝、息を切らしながら私に挨拶してきてくれた。
そのときは急だったし、こちらも急いでたので、まともに返せてなかった気がする。
明日会ったら、謝ろう。
でもなんで息を切らしながら挨拶をして来たんだろう。
確か彼の席は一番窓側だった気がする。
なぜわざわざ廊下まで挨拶をしに来てくれたのだろう。
そんなことを考えながらリビングに向かい、ソファに座って考えていたら、二階堂さんに声をかけられた。
大和「イチ、何をそんなに悩んでんだ?お兄さんに言ってみなさい。」
すると兄さんも、
三月「え、一織悩んでんのか?なんだよ、そういうときは兄ちゃんに言えって!」
心配してくれるのは凄く嬉しかった。
でもそんな相談するほどのことじゃない。
まぁでも、好意に甘えて、言ってみることにした。
『実は今朝、隣のクラスの男子が、息を切らしながら私に挨拶をして来てくれたんです。でもその人の席は廊下から一番離れた席なんですけど、どうして息を切らしてまで私に挨拶をして来てくれたのかがわからなくて。そのときは急だったので、まともに返せなかったんです。だから、明日会ったら、謝ろうかなと。』
一通り話し終えたら、急に兄さんと二階堂さんが顔を見合わせてニヤニヤするので、『なんですか?』と聞いたら、
大和「イチ、今度の休み、その子を寮につれてこい。」
三月「俺たちにも紹介してくれよ」
私は正直意味が分からなかった。
何故寮に連れてこいと言うのか。
でもまあ、兄さんが言うなら連れてこようと思った。
『分かりました。兄さんの頼みなら、その人を連れてきます。今度の日曜日、空いてるはずですよね?その時、連れてきます。』
大和「あれー?お兄さんの存在どうなっちゃったのかなー?」
三月「おっさんはどうでも良いってよww」
大和「お兄さん悲しいなー」
隣でそんな夫婦漫才みたいなやり取りをしている二人を見てると、ちょっと羨ましいなと思ってしまった。
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九瀬舞華@江口くん恵海ちゃん推し(プロフ) - 橘 柚羅さん» ありがとうございます!これからも頑張ります (2019年2月17日 11時) (レス) id: 5b1e3a10bf (このIDを非表示/違反報告)
橘 柚羅(プロフ) - 面白いので更新頑張ってください♪ (2019年2月17日 11時) (レス) id: ddf2424aad (このIDを非表示/違反報告)
九瀬舞華(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます!凄く励みなります!これからもよろしくお願いします! (2019年2月1日 23時) (レス) id: 5b1e3a10bf (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白い!投稿頑張ってください! (2019年2月1日 23時) (レス) id: 769120c3cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九瀬舞華@江口くん恵海ちゃん推し x他1人 | 作成日時:2019年2月1日 20時