特盛 ページ14
〆.
「…………大毅先輩?」
赤「そ、それ、本気で言うてんの?」
「本気です。本気ですけど……」
言いにくくて、少し口ごもる。
赤「……………けど?」
続きが気になるようで、ちょっと急かされてる気がする。
「……大毅先輩だけじゃないんです」
赤「へ?何が?」
「私が………私が好きな人。大毅先輩だけじゃないんです」
赤「………………は?」
本当に、開いた口が塞がらないみたい。
そりゃそうだよね。
店員「お待たせしました!特盛と、並盛です!」
「あ、ありがとうございます…」
赤「どうも……」
沈黙。
小さく「いただきます」と言って、箸を持った。
…………それから半分くらい食べて、一度箸を休める。
「大毅先輩のこと、本当に好きです。いつも笑顔をくれて、子供っぽい所も可愛くて、困った時は助けてくれて」
赤「…………………」
チラッと大毅先輩の方を見ると、視線を伏せたまま私の方に顔を向けていた。
その顔は、驚くくらい赤かった。
「……でも、その好きって感情が、他の六人に対してもあるんです」
赤「………うえすとの七人が、好きってこと?」
「はい。……ダメだってわかってるんですけど、誰か選ぶなんて無理なんです。同じくらい、大好きだから」
また牛丼を口に運ぶ。
赤「……そう、なんや」
小さく零された大毅先輩の声は、なんだか穏やか。
赤「あー……なんかわかった」
「え?」
赤「流星が、Aと両想いとかほざいてた理由」
「ほざいてたって……口悪いですよ」
赤「ええの!」
む、と頬をふくらませた大毅先輩は、私の手を握る。
赤「Aの気持ちはようわかった。それってつまり、俺が他のやつよりAに好かれたらええ話やんな」
「………えーと?」
赤「Aは俺が好きやねんから、もう俺、遠慮せんで。A以上に、俺はAのこと好きやもん。他の奴には渡さん」
俺だけに夢中にさせたるわ、と言い、大毅先輩は牛丼の残りをかきこむ。
赤「おかわり!」
「まだ食べるんですか!?しかも特盛おかわり!?」
赤「へへっ、Aと両想いやってわかったら胃袋緩んだわ」
「どんな体の構造してるんですか…」
とはいえ、やっぱりそんなとこも好きだなって思うのも事実だった。
〆.
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モン(プロフ) - ストーカーに連れ去られそうになった時に現れる神山くんがみたいです、、!!! (2018年8月25日 5時) (レス) id: e7be3e9b8b (このIDを非表示/違反報告)
azukinako(プロフ) - またかいな!!って思うかもしれないんですけど、ストーカーのもうちょっとエスカレートてしまった話が読みたいです!!リクエストです!!よろしくお願いしますm(_ _)m (2018年8月23日 1時) (レス) id: e717d1acf8 (このIDを非表示/違反報告)
みく - 呼び方は大くんがいいです!オチは神ちゃんか淳太くん希望です!いつも見てます!これからも頑張って下さい! (2018年8月22日 23時) (レス) id: 4b5bbab9a8 (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - いつも陰ながら応援させていただいております!呼び方は大毅くんがいいです!オチは流星さん希望です! (2018年8月22日 23時) (レス) id: 9f593ee763 (このIDを非表示/違反報告)
ayane(プロフ) - あえて先輩呼び続行がいいです!!オチはぜひハマダか淳太先輩で!お願いします!居酒屋うぇすとで働きたいです…!大好きです応援してます! (2018年8月21日 21時) (レス) id: 302a30ab33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はゆな | 作成日時:2018年7月12日 21時