検索窓
今日:3 hit、昨日:30 hit、合計:10,090 hit

episode 15:恋敵1 ページ17

その日は1通の矢文から始まった。

筆で書かれた“果たし状”の文字。封を開けるとまた筆で短くこう書かれていた。

“本日午前九時 トレーニングルームにて待つ”

今の時間は午前6時。こんな早朝から、しかも矢文とは随分と手が込んでいる。

実を言うと差出人は大体検討がついている。理由までは分からないが。

かなりゆっくり身支度をし、一番乗りで朝食を済ませトレーニングルームへ向かった。

そこで待ち構えていたのは扇子をもてあそんでいる清姫と…ランサークラスの彼女だった。

「おはようございます清姫。何の御用でしょうか?」

「何のも何も、昨日のことを忘れたとは言わせませんよ!」

あぁ、出来れば忘れたかった。

遡ること昨日の昼頃、バレンタインデーだということで女性陣が楽しげにチョコレートを作っているところに私も強引に参加させられ、最終的にはマスターに食べてもらえたということだ。

マスターを愛してやまない彼女は余程気に入らなかったのだろう。妬み嫉みの篭った視線が痛かった。が、まさかここまでとは。

「本当は私の手で捻り潰してやろうと思ったのですが、私では全て燃やしてしまうので、代わりにランサーの私に仕留めてもらうことにしました」

「本当はバーサーカーの私も葬ってしまいたいのですが、利害が一致したので一時休戦です」

「いや、私は別にそういうつもりでは…」

「問答無用です!」

木の(じょう)を構えた清姫(槍)。最早何を言っても無駄のようだ。

「…ならこちらにも武器を。そうですね、これがいいでしょう」

置いてあった木製の短刀で彼女と対峙する。

「いざ、尋常に勝負!」

episode 16:恋敵2→←episode 14:ジョーカー



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
設定タグ:FGO   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:巳月 要 | 作成日時:2017年12月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。