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蓮「ん、」
目を覚ますと、外はまだ少し薄明るい程度で、
日が完全に登り切っていないみたいだ。
昨日後回しにしたシャワーを浴びて、
少し早めの朝ごはんを食べて、家を出た。
勿論、Aの家には寄らず、
先生に呼ばれてるとか何とかテキトーに言って、学校へも1人で行った。
それでも、学校で野郎組には必ず会ってしまうので、
授業が終わるとすぐに、
先生に呼ばれたとか言って嘘を付いて教室を出たり、探してる本があるなどと意味も無く図書室に行ったりした。
でも、それもだんだん通用しなくなるから、
午後からは授業自体をサボった。
たぶん、人生初だ。
花先にはテキトーに言い訳して、
5時間目は屋上に行って、読書。
6時間目には保健室に行って、体調が悪い事を装ってお昼寝。
…しようと思っていたんだけど。
葵「あ。こんな所に居た。珍しいね、サボるなんて。どうせ、体調悪くなんか無いんでしょ？」
突然現れた大西さんによって、それは出来なくなった。
蓮「なんで、」
葵「朝から野郎組の皆が三村の様子がおかしいって言ってる、ってのを四谷くんに聞いたの」
蓮「四谷、くん、」
葵「逃げてるんでしょ、皆から。
例えばー、、先越された〜とか言って、付き合った前提で話しているのを聞いちゃって、話しづらくなっちゃったとか。
…四谷くんに会いたくない、とか」
さすが、Aの友達なだけある。
勘が鋭くて、図星なのを誤魔化すよりも驚いてしまった。
葵「その様子じゃ、やっぱりそういう事なのね笑
…でも、今日の呼び出しにはちゃんと行ってね。Aの為にも。
サボってた事は内緒にしてあげるから」
何で呼び出されてる事を知っているのか、
ここで何故Aが出てくるのか、疑問だったけど、
Aの名前を出されると行かない訳にはいかない。
蓮「…分かった、」
葵「…ねぇ、三村はさ、昨日のAの返事、なんで聞かなかったの？」
蓮「何でって、、怖かったから。
振られる事も、…自分が気付かないうちにAの存在が自分の中で大きくなってしまっていた事も。」
葵「だったら尚更。Aにそれを伝えるべきだったんだよ、泣いて傷付ける前に。
てか、三村はさ、自分がAの事を最近好きになったとでも思ってる？
たぶん、あんたは小さい時からずっとAが好きなんだよ。存在が当たり前すぎて気付かなかっただけ。
だから、Aのずっと好きだった人も知らないでしょ、」
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作者名：ぴゅかぴゅう | 作成日時：2020年5月10日 15時
