19時間目。 ページ40
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葵side
3人で帰る途中、Aから起きた事を全て聞いた。
部室に呼び出された事は私達も知ってるから、
部室に呼び出されてからの事。
急に四谷くんや六ちゃんへの嫉妬を話し始めたとか、
自分の事を考えてくれてるんだって知った事とか、
嬉しくってそれに勘違いしそうになっていたら、好きだと言われた事とか。
○「私、どうしたら良かったの、」
そして、告白にビックリして、脳が追い着かなかったAは何も言えなくて固まってしまったらしい事とか。
そりゃあ、ずっと妹みたいに思われてた好きな人に、
いきなり好きだと言われたところで、理解できないのは当たり前だ。
それを否定と取ったのか、はたまた逃げてしまっただけなのか。
それは分からないけど、
Aにとっては、
好きだと言った事を後悔して、やっぱり好きじゃなかったと思ったのでは無いか、
そして、それでも自分も気持ちを伝えるべきだったのに、
と思ったらしい。
Aの言うように、好きじゃなかったは違うけど、
どちらにせよ、この状況はほぼ三村が悪いだろう。
まぁ、Aが気持ちを伝えたいのなら協力するまでだ。
現に、向こうも好きじゃないと勘違いしてしまっているだけだから、
誤解を解いて、大事な親友の気持ちを楽にしてあげたい。
傷心している女の子を1人で帰らせるなんて出来ない！
と半ば無理やり家まで送っていき、
「気持ち伝えるだけでも、協力するから頑張ろうね？バイバイ！」
と今度は四谷くんと2人きりになった。
四「ね、Aちゃんの事だけどさ、」
葵「うん、」
四「僕、恋愛対象としてAちゃんの事見てないからね？
あ、いや、嫌いとかじゃなくて、その、友達として、さっきのは、その、頭を撫でただけ、で、」
あの光景に、恋心があると勘違いしてると思ったのか、
必死に弁解しながら、だんだんと端切れが悪くなっていく四谷くんがほんの少し面白くて、小さく笑ってしまった。
四「ぇっと、？」
葵「ふふ、ごめん。勘違いなんてしてないよ、2人がそういう関係じゃないのなんて分かってる。笑」
四「よ、良かった、」
葵「…ね、カフェでも行かない？もうちょっと話そうよ。」
私が勘違いしていない事を知って安堵している四谷くんと、
もう少し詳しい話がしたくてお互いの家への分かれ道、帰ることなくカフェに誘った。
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作者名：ぴゅかぴゅう | 作成日時：2020年5月10日 15時
