同じ病。~野郎組~ (ページ33)

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昨日帰っていると、スマホのメッセージを受信した音が聞こえた。

通知を見れば、"蓮くん"の文字。

あまり返信がマメな方では無いのだけど、
彼だけは特別早く返す。心配されちゃうから…幼馴染として。

その場で立ち止まり、アプリを開けば、

蓮くん明日の朝、野郎組の皆と行かない?

と表示された。

私と距離を置きたかったんじゃないのかも、
なんて少し安心して、すぐに肯定の意味を込めた返信を送った。

そうすれば、すぐに返ってきた

朝、待ってて

って短い文。

あまり絵文字を使わず、いつも端的に送ってくるのは蓮くんらしい。

とりあえず、明日が楽しみで、スキップをしそうな程ウキウキしながら家に帰った。

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蓮side

昨日、何とかメッセージアプリで誘えばAはすぐに快くOKしてくれて、少しニヤけそうになった顔を必死で隠した。

でも、前日に家でイメトレをいくらしても目の前にするとダメみたい。

○「おはよう蓮くん。ごめんね、遅かったよね、」

あぁ…結局、ううんと首を横に振るので精一杯。

○「、ごめんね？…本当は私と距離を置きたかったよね。いくら野郎組の皆さんが誘ってくれたからって、蓮くんが嫌なら私先に行こうか？野郎組の皆さんには後で謝りに行くよ、」

蓮「っ、ち、ちが…！」

○「え、？」

蓮「あ、ぃや、その…」

○「？…ぇっと、、あ。分かった、じゃあ私の質問に首振って答えてくれる？」

引き止めたのは良いけど、気を遣わせちゃったなぁ…

とりあえず答えないとと思って慌てて頷いた。

○「とりあえず歩こっか。…じゃあ、聞くね？私と話せなくなったのには理由がある？」

理由、、
Aを好きになったから、だよね。

僕は頷いた。

○「そっか、、それならしょうがないね…」

こういう時、Aは絶対に人を責めたり、無理に理由を聞いたりしないんだ。

それからは、沈黙にならないように色んな質問をしてくれて、その度にこちらを見ては、頷く事しか出来ない僕を終始気にかけてくれてた。

そういうAの一つ一つの優しさに好きだなぁと気づいたり。

○「ねぇ、蓮くんはさ。……私の事嫌い、？」

野郎組の皆との待ち合わせにもう少しで着くところで、
唐突にそんな質問をされてビックリして立ち止まってしまった。

嫌いなんかじゃない、

そう首を横に振った所で野郎組の皆と合流した。

…Aの複雑そうな表情は僕には見えなかった。

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