15時間目。 ページ32
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四谷side
今日も野郎部屋で集まる僕ら。
ただ今日は、三村くんから話があるみたい。
一「で、ミムりんどうした？」
五「何だよ、話って」
蓮「あぁ、うん。実はさ、
…好きな人、出来たんだよね」
「「は？」」
野郎組の皆が一斉に吃驚した顔をする。
僕もちょっと驚いたけど。
一「お前、演劇部の子が好きだったんじゃねぇのかよ！」
五「好きなやつって誰だよ！」
八「好きな人ってお前本気なのか？」
蓮「もう！一気に喋らないで。
女子と話せない病で好きと勘違いしてただけで、演劇部の子は好きじゃないし、
好きな人がいるのは本気だから」
そう、三村くんはいつになく冷静にハッキリと真剣な目をして話した。
そしてその好きな人はたぶんきっと、、
四「……ねぇ、その好きな子ってさ、Aちゃんだったりしない？」
蓮「…四谷くん、どうして分かったの？」
四「、何となく。だって、三村くんと関わりのある女の子なんて、Aちゃんしかいないよ？」
本当は、今日Aちゃんとお昼を食べたとき、
話してくれた朝の三村くんの様子で分かった。
七「確かに、」
八「…で、どうなんだよ。その、高橋さんとは話せるんだろ？」
蓮「いや、それが…、、話せなくなったんだよ、Aと」
「「は？」」
本日2度目の吃驚した顔。
僕と六ちゃんはそれを知ってるから、あんまり驚かないけど。
一「三村、お前どういうことだよ」
五「じゃあどーすんだよ」
蓮「僕だって分かんないんだよ！
朝Aに会っても、どうやって挨拶をしてたのか、声を発していたのかさえ分かんなかったんだから…」
四「三村くん、、」
そういう三村くんはすっごく辛そうで、
切なくて、何だか今にも消えてしまいそう。
三村くんと幼馴染を辞めたいと言っている時のAちゃんの表情に似ていた。
二「じゃあ試しに明日の朝、皆で登校するってのはどう！？」
六「それいいね！今日はもう帰っちゃってるだろうし、！」
四「なら、三村くん、早速Aちゃん誘わないと！」
蓮「え、僕？」
四「当たり前でしょ！三村くんが誘わなきゃ意味無いじゃん！」
八「そうだぞ、男ならビシッといけ！」
五「人の事言えねぇけどな？」
八「うっせ、」
蓮「…わかった、」
何とか勇気を出してくれた三村くんがその場でスマホを取り出して、緑のアイコンをタップした。
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作者名：ぴゅかぴゅう | 作成日時：2020年5月10日 15時
