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蓮くんを看病した日。
彼は私に「大好き」と言った。
それがどの感情の"好き"なのかが分からなくて、
考えても考えても、"妹"というポジションの好きしか浮かばなくて。
でも、それ以上に熱を出す蓮くんが心配で、
考えるのをやめて、看病に専念した。
離れないでと言った蓮くんが寝てしまってから、
私はお粥を作って部屋に戻ったけど、
その時にはもう、そんなことを言った記憶なんて忘れてるみたいでいつも通りに接されて、
私もすっかり忘れてた。
だけど。
○「あ、蓮くん。おはよう」
そう挨拶をしたら、
蓮「っ、あ、えっと、」
なんて、言葉を詰まらせる蓮くん。
なんで？どうしたの？って考えても分からなくて、
体調がまだ悪いのかなと思って聞いてみた。
でも、必死に首を横に振る蓮くんを見て、
そうでは無いとわかった。
となると、、
…私に「好き」と言ってしまったから？
ふと思い出してしまった。
蓮くんは、
それを私が恋愛感情だと勘違いしてるかもしれないと思っているのか。
だから、距離を置きたい？
それとも、あれはやっぱり嘘で、本当は私の事が嫌いになった？
この短時間で考えても、そんな事しか分からなくて、慌てて、
「無理をしないでね、気をつけてね、！」
と言って、様子がおかしいことに気付かないふりをして早足でその場を去った。
これじゃあ、憂鬱な月曜日が更に憂鬱になりそう。
○「あぁ、今日も蓮くんと学校行きたかったな、、」
そう呟いた声は、同じ方向に向かう学生達の声にかき消されて、誰にも届くことは無かった。
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作者名：ぴゅかぴゅう | 作成日時：2020年5月10日 15時
