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ぽとりと落ちた写真を拾い上げる気力が無かった。 ページ17

「綺菜孤さん。」

「あれ、えーと…君は?」


綺菜孤は目の前に居る彼女の名を思い出せず唸る。

其れを見兼ねた彼女が溜め息混じりに言った。


「…龍巳っすよ。」

「そうそう龍巳!で、どうしたの?」


彼女はそっと紙を手渡す。

其れを見た綺菜孤は妙な顔をする。


「いつもは柚乃木さんが届けるのに、珍しい。」

「ボスは何考えてるか分からないっすから。」

「確かにそうだね、じゃあ末路を占うね。」


水晶に向かうと紫の霧が立ち込めた。

綺菜孤が何かを呟くと何かが見えた様で席を立つ。

彼女は首を傾げた。


「どうしたんすか。」

「嘘、ちょっと待って、龍巳さん…これ、ボスに渡してくれる?」


一枚のメモ用紙。

綺菜孤はだいぶ乱雑に、焦って書いたのか鉛筆の芯が折れている。

拳には力が強く込められている。


「どうだったの?」

「…地球は、地球が滅ぶ。」


綺菜孤はハッキリとそう言う。

乱雑に書かれたメモ用紙は床に落ちた。

その『最期』を見た彼女はそのメモを拾い上げる事が出来なかった。

硬直した体、無意識に口元を手で隠す。

その終わり方はあまりにも、あまりにも酷で、

そして、嫌悪感の漂うbad endだった。


「true endの鍵はきっと君と、あの子だ。」

「俺と、あの子…?」

「地球をもしかしたら救えるかも。」


綺菜孤は嬉しそうに笑った。

その写真には3人が映っていた。→←その2人は何かを思う、互いに渡り合えずに歪む。



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龍巳@キチガイ - 一部名前を変えている方もいらっしゃいます、コメント欄で名前を晒すのも止めて下さい。中傷、無断転載も同様です。ルールを守って下さいね。 (2016年10月7日 22時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 感想はこちらのコメント欄にてお願いします、TwitterのIDを載せたりするのは絶対にやめて下さい、評価は星とTwitterのふぁぼでお願いします。 (2016年10月7日 22時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。  
作成日時:2016年10月6日 22時

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