泡沫の吾が愛い子たち

　関係 ページ3

￣

○高槻 晃
　親友と形容できるほど馬の合う人間。口調も堅く、公私分別をしっかりしているが、彼の前ではそれがどうにも緩む。ロボットの中でさえ、ここまで心地よく過ごせる者は中々おらず、副会長としても友人としても傍で彼を見守る事ができるという事はアルバにとって喜ばしく、彼とデュオをしたり話をしたりする時間は、愛しいものだが、アルバ自身は自覚していない。それこそ、学習したものと感じているものが少しずれている為である。

　「 心配するな。ちゃんと、いつも通りだった。頑張り過ぎるなよ、晃。その為の俺なんだからな。 ..ん、晃は、よく頑張ってる。ちゃんと見てるから。お疲れさま。お前は、偉いよ。 」
　「 へぇ、そうなのか。じゃあ、行ってみるか。久し振りだな、出掛けるの。」
　「 午後、空いてるか？ 久し振りに弾いてみたいんだ。気分転換にどうかと思って。ここのところ、働き詰めだっただろ、 」


○如月 香澄
　迷子の彼女を保護した事がきっかけ。しっかりしているのに茶目っ気のある可愛らしい彼女に無意識に惹かれる。ある時晃の幼馴染であることを知り、個人的に距離がとても縮まった気がした。彼女の押しに弱い部分を指導したり、晃とは対照的に甘え下手な彼女を甘やかしたり。彼女といると、自然と頬が緩んでしまうのは、彼女に確りと惹かれている証拠であろう。

　「 晃とは相変わらずですよ。..はは、そうですか。でも、彼は本当に甘やかし上手ですから、私も甘えてしまうところがあって。彼は、人の毒気に骨まで抜いてしまいますから、恐ろしいものです。」
　「 貴方は我慢しすぎなんです。もっとわがままになってごらんなさい。貴方がもっと自分勝手になったところで、周りはそんな人たちばかりですから どうにも思われませんよ。」
　「 香澄さん。いつも無理をし過ぎる貴方にご褒美です。水族館のチケットをいただいたので、一緒に見に行きませんか。貴方の好きなお散歩を兼ねて 歩きながら癒されるのはいかがでしょうか。」




＿

　弐→←　　弐

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す