抗います 弐【鬼滅の刃】

第漆拾陸話 ページ40

あの後、神崎さんは柱を降りた。

柱として席を置くのに十分な腕を持ってるし、多分彼女が柱を続けると言っても他の皆様も異論は無いと思う。

けど神崎さんとしては、


神崎「私は私の実力で柱に就いた訳では在りません。一時的に、恵美理さんを誘き出す為にお館様に願い出ただけです。

その一時的の席に甘んじて続けるのはきっと違う。

私が次に彩柱として此処に来る時は、きちんと私の実力が認められてからがいいんです」

だそうだ。

なんて立派な心がけなんだろう。

顔だけじゃなくて性格も良いとか最強か？


神崎さんは鴉に呼ばれ、甲の隊士として任務へ出掛けていった。

別れ際、神崎さんは私の手を握って声を掛けてくれた。


神崎「Aさん、短い間でしたが、大変御世話になりました。そして、沢山迷惑を掛けてしまってごめんなさい。

恵美理さんを誘き出す為に一時的に就いただけの期間でしたが、貴方や柱の皆様と過ごした時間は、本当に楽しかった。

きっと、甲と柱では会える回数も少なくなってしまうけれど、それでも…たまに会えたら、またお喋りしてくれますか？」

声も良いし良い香りするし顔も良いし手も柔らかいし如何言う事？女神？

あ━━━━━押さえろにやけるな頑張れ私の表情筋。


『是非。此方こそ、楽しかった。どうか気を付けて。また会えるよう、お互い生き残ろう』


とりあえずクール伽羅保って答えたら、神崎さんは輝く笑顔を浮かべて頷いてくれた。


女神じゃん。

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