戦力外通告 ページ21
確かに、私がいなくなった後の活躍ぶりには驚いたけど、
パフォーマンスを見れば一目瞭然。
評価されたのが、みんなの努力が身を結んだ結果なことはわかってた。
でも、そこに私がいないことが悔しかったし、納得がいかなかった。
いらないって言われてるみたいでショックだった。
私がいなくなったことでパフォーマンスの幅が広がったのは事実。
この現実を受け入れるしかない。
『わかりました。みんなが決めたことなら従います。』
滝沢「そうか。じゃあ次はいい話！」
こんな状況でいい話とかされても困るし、何も嬉しくない。お兄ちゃんって馬鹿なのかな。
滝沢「Aが主演の映画の声優が決まった。」
もう今は何もやる気が湧かなかった。大学受験すらどうでも良くなった。
だから映画の話は断ろうとおもったそのとき、
滝沢「もうこれは決まった話。今更断ることなんてできないから、頑張ってね！」
そう言って去っていった。
帰ろうと思って廊下を歩いてると、今一番会いたくて、会いたくない人達だった。
渡辺「よ…。久しぶりだな…」
佐久間「Aごめん。何の相談もなしに俺らで決めちゃって。」
岩本「Aと一緒のグループがよかったんだど、今度こそデビューしたいんだ。
だから6人で本格的にデビュー目指すことにした。」
『そうだよね。女の私なんかいたらみんなの可能性潰しちゃうもんね。
今まで一緒にいてくれてありがとう。6人で頑張ってね。
さようなら。』
溢れ出そうになる涙を必死に我慢してその場を離れた。
誰も来ない階段にたどり着いて、そこで泣きじゃくった。
必要としてもらえなかったこと、自分がみんなの邪魔をしていたこと。
去年いじめられてた時に言われてたことが本当のことだったんだと思い知った。
受験勉強に専念したいと言った時あっさり了承してくれたのも、私がいなくなるからだったんだ。
自分の存在意義なんてもうどこにもない。
「大丈夫？何があったのか知らないけど、泣かないでよ。」
誰も通らないはずの場所なのになぜか声がした。
その声は暖かくて優しくて、懐かしい声がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 224人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めんたらこ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！美紀さんも体調にはお気を付けくださいね。 (2022年9月30日 8時) (
レス) id: ef042514ae (このIDを非表示/違反報告)
めんたらこ(プロフ) - スチームさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！これからも見てもらえるとありがたいです。宜しくお願いします！ (2022年9月30日 8時) (レス) id: ef042514ae (このIDを非表示/違反報告)
スチーム(プロフ) - 最高に面白いです！更新頑張ってください！ (2022年9月30日 2時) (レス) @page26 id: a80fea2a86 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいねあと気温差すごいので体調などにも気をつけましょう (2022年9月28日 14時) (レス) @page1 id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めんたらこ | 作成日時：2022年9月28日 3時
