頂への道のり【男主】【GIANTS】

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＊ 主side ＊






「雨止まないなぁ、今日は中止かー。」






阪神との試合があるはずだった今日。


デーゲームだからまぁまぁベンチで待ってたんだけど、全然雨止みそうにない。


僕は先発ってわけでもないけど、一軍として帯同している。








《...本日の読売巨人軍対阪神タイガースの試合は、...》





アナウンスでも今日の試合は中止と放送されていて、結局中に戻って室内練習することに。


朝からずっと雨だったからお客さんも殆ど居なくて、ベンチに僕たちがポツンと座ってる状態。(...ファンの皆さん、今日は来なくて正解だったと思います。)









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「...試合見れなくて残念。時間潰しになにしようかな。」




今日は日曜日で明日は移動日なんだけど本当にすることが無い。練習が終わった今、もうホテルに戻るだけ。


そんな感じでホテルでどう過ごそうかなと着替えながら考えていると後ろから声を掛けられた。


振り向けば勇人さん、智之さん、誠司さんの3人でいつも見る人達。なんか巻き込まれそうな予感。(失礼)








「A、この後時間ある？」


「暇なら4人で飯食いに行こう。」


「え、僕もいいんですか？」




何の用事かと思えば食事のお誘いで、このメンバーでは初めてだと思う。何故か個々が多いんだよね。


ヤスとか皓太とか同年代組も一緒だったら良かったけど、今は遠い距離にいるし無理か...


でももうすぐでシーズンも終わるし、秋季キャンプが始まるくらいに誘ってみようかな。








「あ、でも夕飯にしては少し時間が早くないですか？」


「せやなー、どこかで時間潰そか。」


「...それお店の候補挙げてから提案してくださいよ。」




智之さんは速攻で突っ込んだけど本人は知らん顔で支度を始めている。


基本的にお店を決めるのは智之さんだから、勇人さんの我が儘聞いて溜め息をついてる。







「智之、大変そうやな。」


「...助けないんですか、誠司さん。」



球界一の名バッテリーなんだから、女房役として助けてあげてください。


女房役放棄ですかと聞けば、俺には勇人さんを抑えるのは無理だと即答。そして支度をしに自分のロッカーに向かって行ってしまった。









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( はぁ... )

(...お疲れ様です。これ球場来る前に買ったチョコなんで、よかったら！)

(！ ありがと。)

( ふふっ、いつでもどうぞ！)

(お、俺もちょーだい。)

(俺も。)




(！それ智之さんのです！)

(....はぁ。)


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