# 39 ページ44
.
* 主side *
「もう! 本当に心配してたのに!」
「ほんまにごめんて。ちょーっと遊んでみたくて。」
「やり過ぎです! それに少し首痛かったです!」
ついさっきまで普通だったのにと僕が困惑していると、哲人さんが舌を出して、からかい過ぎたと謝ってきた。
先輩だから許すけど痛かった、そう伝えれば僕の首に触れて、赤くなってんなぁと感心したように言う哲人さん。感心してる場合じゃないですよ。
タイミングよく勇人さんが戻って来て声を掛けてきたのと同時に、哲人さんが僕の首元に顔を寄せてきた。
「...ん。やっぱり菅野さんので痕付けるのはシャクやからなぁ。」
首にピリッとした刺激を感じたと思えば満足気に笑う哲人さんと、こっちに早足で戻ってくる勇人さん。なぜか焦ってるように見える。
「何してんねん。」
「.......... 」
「A! 先帰っとき。」
「え、僕は歩きで...」
「ええから。」
僕たちの前に現れると、勇人さんは僕に対してタクシー呼んでおいたから先に帰るように言ってきた。
歩きで帰る予定だったけど、先輩が用意してくれたのなら甘えて乗って帰ろう。
そう思ったんだけど、今離れたら2人とも喧嘩するのではってくらい睨み合ってるから帰るに帰りにくい。お店出た時は普通だったじゃないですか。
動かないでいれば2人とも笑顔になってもう1軒飲みに行くからと言うので、それなら大丈夫かと挨拶してその場を後にした。
.
.
* 山田side *
「何したかわかってるん? 随分前に手は出すなって言ったよな。」
Aがこの場を去ってから最初に口を開いたのは目の前にいる勇人さん。
彼が言う随分前とは去年のことで、強めに牽制されたような気がする。
だからお店では今日知ったような風に話しかけたけど、本当はAがジャイアンツに入団してすぐのとき他球団であるけど興味を持ったのを覚えている。
「...覚えてますけど、やっぱり興味持っちゃったんで。」
いつもなら他人のことなんて気にしないけど、今回はなぜかそういう気持ちにならなっかた。逆に誰かに全てとられる前に...なんて思っていた。
だから彼の首にかかるネックレスに嫉妬して、邪魔をするように自分の痕を残した。
.
(...2人とも喧嘩してないかなぁ。)
((.............))
(...心配だ。)
.
339人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「プロ野球」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さや - 柊樺さん» 楽しみにしてますが、あまり無理をしないで下さいね♪ (2019年3月14日 15時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
柊樺(プロフ) - さやさん» やっぱり甲子園は何かありますよね! 小話かなにかで主人公の高校時代の話を書けたらなんて思ってます! (2019年3月12日 17時) (レス) id: e54ee28eca (このIDを非表示/違反報告)
さや - 柊樺さん» やっぱり、あの試合でしたか! 甲子園の魔物を実感した試合でした。「勝って涙の中京大中京、負けて笑顔の日本文理」名言だと思いました。日本文理の投手は忘れましたが、中京大中京のエースは堂林さん。優勝決定時は外野手してましたが、彼はエースでした。 (2019年3月12日 7時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
柊樺(プロフ) - さやさん» コメントありがとうございます! その試合を参考に話作ってみました、さすがです!笑 リクエストなどあれば気軽に送ってください! (2019年3月11日 22時) (レス) id: e54ee28eca (このIDを非表示/違反報告)
さや - おはようございます。たまたま読んで、ハマってしまいました(笑) 主人公の高校時代の一戦は、日本文理VS中京大中京の決勝を思い浮かべながら読んでしまいました(時期は少し違いますけどね)。 (2019年3月11日 7時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柊樺 | 作成日時:2019年2月22日 13時