頂への道のり【男主】【GIANTS】

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＊ 主side ＊






声を掛けられので後を振り向くと、野手の重信慎之介くんと山本泰寛くんが立っていた。



二人とも大学からのはずだから同い年かな。




「僕は重信慎之介です。93回の夏見てました。あれ見て僕感動して...今日会えて嬉しいです！」


「僕は山本泰寛です。僕もです。あの点差からの追い上げと無失点の好投、見てて鳥肌立ちました。」




もう４年も前のことなのに覚えてくれているのはやっぱり嬉しくて、



「へへへっ、ありがとう」



そう伝えると、二人ともぽけーっと固まってしまった。


今日会った人はみんなぼーっとしてるなぁ。でも僕もそうだったか、何とも言えない。





「...？ あっ！二人とも同い年のはずだよね？ これからよろしくね。」




だから僕はそれに対して御構い無しに言葉を繋げた。







そんなこんなで楽しく話をしていると、ドラ１の桜井俊貴くんや宇佐見真吾くん、中川皓太くんなども集まってきて大所帯になってしまった。



会議室で話が盛り上がり過ぎて、ドームの関係者に



「そろそろ帰りな。またすぐに会えるんだから。」



と笑って言われてしまった。



怒られると思って緊張して背筋伸ばしたけど優しくてよかった。



その後は新人選手同士で連絡先を交換して二度目の解散をした。









「ただいまー、って誰もいないけど。」




知ってた？ 外出する時と帰宅した時は挨拶した方が防犯上いいって。



なんて一人頭の中で誰に説明してるのか分からない様なことを考える。



手洗いうがいをして部屋着に着替え携帯を確認すると、先程交換したばかりの人からたくさん連絡が来ていた。





「えーっと、連絡ありがとう。登録しました。送信っと！」



何の面白みもないな、印象悪すぎか！？


もう送ってしまったしいいや、何とかなるだろと思ってすぐに携帯を閉じた。







お風呂を出て夕飯を食べ終わると眠気がすぐやって来た。



「...あと少しで活躍してる選手に会えるんだ。楽しみだなー。」



ベットに横になりこれからどんな出来事があるのかワクワクして眠りについた。









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