【コード・ブルー】青空快晴6

292話 ページ48

〜2日後〜

リハビリ室

奏「久しぶり、全然来なかったね」

新海「・・・」

奏「避けてたでしょ、私の事」

新海「何て言っていいのか分からなかった
　 でもやっぱり話をしなきゃって
　 思って・・・」

奏「話？言い訳でしょ？
　 許してもらいたくて来たんでしょ？」

新海「・・・あぁ
　 あの緊急手術があったから、君は助かった」

奏「何度も聞いた！」

新海「けれどあの夜、俺が自分のキャリアや
　 功名心を優先したのも本当だ」

奏「・・・」

新海「でもあいつは違う
　 あいつは、自分のキャリアを失ってでも
　 君の命を救おうとした
　 後遺症を曖昧にしたまま、オペに挑んだんだ
　 訴えられたら負けだ。あいつはそれでも
　 構わないと言った。もちろん、君がどれ程
　 ピアノを愛していたか知ってた
　 だから苦しんだ。それで最後に・・・
　 君に嘘をつく事を決めた」

奏「・・・」

新海「俺は許されなくていい
　 藍沢を許してやってくれ」

奏「・・・」

〜HCU〜

藤川「で！そのまま翔君をぶわーって！」

広田「ハハハ・・・
　 もう喋らない方がいいですよ」

藤川「お！白石！」

白石「・・・」

藤川「何？どうした？」

白石「藤川先生、ごめんなさい」

藤川「え？何で？」

白石「私が現場に残れって指示した
　 あなたを危険な目にあわせた」

藤川「何言ってんだよ〜
　 安全確認は取れてたし、予測できないだろ？」

白石「でも・・・」

藤川「それより・・・俺こそごめん
　 やっぱり、俺、整形外科に移る」

白石「え」

藤川「整形外科の大原部長に離したらさ
　 あっさり歓迎してくれちゃって」

白石「そう・・・良かった」

藤川「即戦力？なんちゃって」

白石「そうだね
　 藤川先生は頼りになるから」

藤川「・・・ハハハ
　 あ、名前は？」

白石「ICUにいる
　 崩落の時、腹部外傷で出血性ショックになって
　 オペしたの・・・まだ目は覚ましてない」

藤川「は！？
　 そっか・・・大丈夫なのか？」

白石「うん、今の所、合併症も感染症もない
　 早く目を覚ませばいいけど・・・」

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