結界 ページ6
「…観測者が邪魔をしなきゃ、昨日で殺せてたんだよ!兄さん!!」
カインは母さんに似ている。
「殺す…?僕をかい?」
そうなんだろう、許せないのだろう。
カインはラインハルトを許せない。
「そうだよ、兄さん…僕はもう観たくないんだ。」
カインも予知が出来る、だが自分でコントロールが出来ない。
「シルヴィアも理解してくれたよ?僕の願いを叶えてくれる。後は兄さんだけだ…」
ポタリ…突然、カインとラインハルトの間に雫が落ちる。
「お話はここまでにしようか、兄さん」
「あ〜、はいはい…そこまでですよ?」
結界を破って中に入り込むシルヴァ。
「父さん!カインを傷つけないでください!!」
「邪魔しないでよ!父さん!」
2人の怒号が鳴り響く。
蒼い刀を振りかざすシルヴァとカインの真ん中に割り込む様に駆けてくる、白い髪の少女。
「…ボロボロじゃないか…シルヴィア。どうして…」
「流石に、女の子は斬れませんね…」
刀を空に振り下ろすと刀は消える。
「喧嘩良くない。カイン…兄様に話するって言った…」
「もしかして怒ってるの?シルヴィア…やだな、話はしたよ?」
ほっと胸を撫で下ろす。父さんに人の心があってよかった…
「父さん…」
「シルヴィアって娘は僕の娘なんですかね?リヴァに似てますから。」
「あぁ、斬れない理由それなんだね…」
「あ、リヴァがご立腹なんでその、逃げた方がいい…?ですよ?」
「逃げたらもっと怒るよね…母さんは…」
「よく分かってるじゃない…流石、息子ね」
「兄さんごめん…兄さんも…一緒に謝って…」
「仕方ないなあ…カインは」
二人仲良く説教されました…三時間。
「ママ、ママ〜!」
シルヴィアがリヴァにべったり
「僕のリヴァなのに〜…」
はっとするシルヴァ…
「リヴァが二人?!」
「そんな理由ないでしょ?」
よしよしとシルヴィアの頭を撫でる
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