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慟哭に鳴く ページ23

今にも雨が降り出しそうな空模様。
先程まで晴れていたとは思えないほどの雲。
「もしかしたら、嘘かも?」
晴れていたこと自体嘘なのかも、とシルヴァは思っていた。
でも確かに晴れていたのだ、だってこうして洗濯物を干していてそれを一生懸命、使用人仲間達が取り込んでいるのだから晴れていたに違いない。
「これで最後ですかね?」
一頻り洗濯物を取り込んだ後、残しがないか見回りに行く。
魔法がない時代は服や布を手洗いしていたのだから数こそ知れるが、魔法技術が卓越したこの時代に誰が洗濯物の数を把握しているというのか…。
「無さそうだな」
安堵と肩の力を抜くと室内に急ぐ、このまま降られてしまったら洗濯物が増えてしまう。

ーーーッ

大きな影が突風を連れてくる、青い髪の愛しい人と共に。
嬉しさと愛しさが足取りを早くする。
2日ほど側にいなかっただけでこれほど寂しくなるものなのかと。
「___リヴァ!おかえりなさい!」
抱き締める、温かい。
リヴァは驚いた顔を笑顔に変えて、シルヴァを抱き締め返す。
「ただいま、シルヴァ」
大きな影の正体はドラゴンでかなり大きい。
上にもう一人乗っていた。
「ベアトリーチェさん?」
何故か包帯ぐるぐるのベアトリーチェが乗っていた。
「妬けちゃうなあ〜、普通の夫婦ってそういうものなの?」
ニヤケ顔で上から此方を見ている、シルヴァは慌ててリヴァから離れる。
「お、お見苦しい所を…っ!」
「あら、そっちに行った時は私が妬けたのよ?お互い様ね」
ベアトリーチェとリヴァは笑っている。
「?ベアトリーチェさんは何故包帯を?怪我でも?」
「いーや?全然?さぁて、長居すると怪しまれそうだから帰るね!バイバーイ!」
ドラゴンに乗って帰っていくベアトリーチェは何処か笑っていた。
「上も大変ね。」

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設定タグ:創作 , 恋愛 , 戦闘   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:夢無 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年5月12日 18時

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